第25話 高校とバカと性転換と
◆
(なんだこの生徒は?いきなり僕の悪口を言ってきたぞ、それよりも何で「男子生徒」が「女子の服」を来てるの?外見は男にしては細身で髪型は何故かポニーテール?にしていて自分の事を「私」と言っている……はっ!知ってるぞこういう人を、確か性同一障害とか言うんだっけ?あってるかわからないけど、それが違かったらただのオカマとしかいえないね)
周りは完全にこの状況を楽しそうに見ていて助けてくれ無さそうだ。
「えっと、君は?」
「………話かけないでくれる?アンタなんかに話しかけられて「妊娠」したらどうするのよ!?」
(えぇ!?何?どういう事?ただ質問しただけでキレられるは「妊娠」とか言うし……ウッ、男が「妊娠」とか考えたら気持ち悪くなってきた、あまりこういう人は関わらない方が良いよね?)
そう思い身を引く事にした。
「ああ、うん何かごめんね!僕はもう行くからさ!」
「は?待ちなさいよ、まだ話は終わってないでしょ?そんな事も分からないほどおバカさんなの?」
耐えろ、前田慎二!この人は多分頭がおかしい人種だ、関わっちゃいけない!
そんな事を考えていたら、目の前の人物を宥める声が聞こえた。
「もう!美波ちゃんいきなりその人にそんな事言っちゃ駄目でしょ!いくら昔あった人に似てるからって!」
黒髪をストレートにしている可愛らしい女子生徒が怒ってくれた、いや怒ってくれるのは良いし「君可愛いね!」とかも言いたい、でも先に言わせてくれ。
「美波ちゃん!?」
「何気安く名前呼んでんのよ!?」
慎二に自分の名前を呼ばれたと思ったのかその男子はキレた。
「いや、だって「美波」って普通「女性」の名前でしょ?それなのに何で「男」の君の名前がそうなのかと思ってさ、あ、別に君の名前が変とか言うわけじゃ無いんだよ!」
「ーーーー!」
どうしたのかな?なんかプルプル体全体が震えてるんだけど……
「あの〜、前田君?で良いんだよね?……そのね?美波ちゃんは本当に女の子だよ?」
「………え?」
考えもしなかった、今目の前で下を向いている生徒は女性なのだと、いくら「男性」に見えたからといってそのまま口にするのは良く無かった。
でもそれが「嘘」だったら?悪いと思うけど、一回「真実の目」で確かめてみるか、小声で「スイッチオン」と……青く光ったよ……
「ご、ごめん!知らなかったんだ、ああ!よく見たら可愛いね君!その引き締まった足に引き締まった胸がギャァァァっ痛い痛い!折れる!折れるって!腰骨が!命に関わる大事な骨が!」
「だ・れ・の胸が引き締まってて小さいって?」
「いや!言ってない!誰も小さいなんて一言も言ってないから!」
言っていないと言っても、その女子は手を腰骨から離してくれなかった。
そんな時、助けに言葉が上がった。
「美波ちゃん!そのぐらいにしてあげて、前田君の腰の骨折れちゃうから!」
「………優奈が言うなら」
優奈という女子の言葉に従ってくれたのか渋々だが、慎二から離れてくれた。
やっと解放された……この女子生徒怖いよ!僕達初対面だよ、それに比べて「優奈」って呼ばれてた女子生徒は女神だね!
「………優奈さん、貴女をアフロデューテと呼んでも宜しくて?」
「……-それはちょっと……それに私の名前は悠木優奈って言うの、出来れば「名字」で呼んでもらえるとありがたいかな!」
「わかったよ!これからは悠木さんて呼ぶね!」
流石に名前呼びは厳しかったかな?なんか凄い名字で読んで欲しい圧が強かった様な……普通ラブコメだったらここで「名前呼びで!」ってなるけど……僕にはまだラブコメは早いって事だね。
「ん?何かな?僕の顔に何かついてる?」
何か聞きたそうに顔を見ていた為聞いてみた。
「………いや、アタシの名前は聞かないのかなと思って、別に聞いても答えないけどね!」
「もう、美波ちゃんは頑固なんだから、あのね、前田君この子の名前は吉野美波ちゃんって言うの、出来たら仲良くしてあげてね!」
「まあ、クラスメートだしね、よろしく吉野さん、知ってると思うけど僕は前田慎二!」
「知ってるわよ、だってアンタの名前堂々とモニターに映ってたんだから」
そんな事を言って笑っていた。
でも、気になる事があるんだよなぁ、服部君は分かるけど、由紀も悠木さんも吉野さんも「F」クラスになる様な人じゃ無いと思うんだけど……色々事情があるのかな?今度聞けたら聞いてみるか、何か助けになれるかもしれないし。
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