【七】失恋おむすびころりん

 むかーし、あるところに美女好きなおじいさんがいました。

 おじいさんはある日、山へ芝刈りに出かけました。働いたらお腹が空いたのでお弁当にしました。


 その時おじいさんはおむすびを一つ落としました。

 おむすびはコロコロと転がっていきます。

 おむすびは丘の下まで転がると、和服美女の足に当たりました。


 和服美女はおむすびを見て言います。


「あらあら? どなたの?」


 おむすびに追いついたおじいさんは美女を見て思わず叫びます。


「惚れた! オラの嫁さ、なってくれ!」

「おじいさん? 私はヘルパーじゃないわよ?」

「わらわはたぬきじゃ!」と言って、

 美女はたぬきに変化し、おむすびを掻っ払って消えましたとさ。

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