第5話  恐怖

私達はヤッフィー城城下町を出ました。ヤッフィー城は要塞都市になっており高く堅牢な城壁がそびえ立っています。今までヤッフィー城で平和な暮らしをしていましたが、これからは毎日平和というわけにはいきません。西の山のはずれのドールフ様を目指して二人で旅をします。

しばらく街道を駆けていましたが、街道もなくなり道なき道を馬で駆けました。そのうちに林の中に入りました。

「リサ、モンスターです。」

オッフィーは素早く剣を抜きモンスターとわたり合いました。熊のようなモンスターでとても荒々しいように見えました。私は恐怖心で弓を持つこともできませんでした。二匹いたモンスターは一匹はオッフィーが倒し一匹は私の方に来ました。私は体が震えどうすることもできません。恐怖心とモンスターが迫ってきました。

その時、ドスッと鈍い音がしました。オッフィーが剛弓から矢をはなってくれたのでした。急所を見事についたようです。モンスターは倒しました。

「リサ戻りましょう。」

まだ恐怖心におののく私を見てオッフィーは優しく諭しました。

「近くの村で弓矢の練習をしましょう。いくら何でも危険です。」

私は素直に頷くことしかできませんでした。こうしてケイ村にとどまることになりました。

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