第11話 本当の恐怖

〜アラガントSide〜


エ「……ふぅ」


モンスターの死体がたくさんある中一人の少女が疲れたのか短いため息をつく


ネ「終わったか?」


エディ「流石は剣聖、あの量のモンスター共をほとんど一人で倒すとは規格外すぎるぜまったく」


四万といたモンスターを一人で半分以上倒したのはエルザなのだ、歴代の剣聖で最も最強と呼ばれているだけはあり、それでもA級以上のモンスターを一人で半分以上倒したのは規格外だ


ネ「なあ、ここまで戦って親玉が見つからないってことはビビって逃げてんじゃね?」


エディ「いや、モンスター共がまだ暴れている以上決めつけるには早───」


────ズンっ!!



3人「………っ!?」



……唐突な重圧、「ソレ」は今まで感じた事のないドス黒い魔力…近づいてくるごとに重圧がどんどん強く、重く、苦しくなる

そして「ソレ」が姿を現す


?「…少し前に強い力を感じてこの森にスタンピートを起こしたが、まさか俺が感じた物(力)とは違うのに半分以上の同胞を倒されるとは思わなかったぞ」


スタンピート、「ソレ」は今自分がスタンピートを起こしたと呟く、何の為にスタンピートを起こしたのか、いやそれよりも自分たちを今恐怖に貶めている「ソレ」が一体何者なのか


エル「…このプレッシャーは、何?貴方は一体誰なの?!」


?「ん?その魔力量…なるほど、貴様が殆どの俺の同胞を葬ったのか、それに懐かしいな、百年以上前にいた「無敵の剣聖」と呼ばれた奴と同等以上の魔力量だ、それに…そこにいる見るからに俺ら魔族に害をなす剣を持っているなぁ〜、まさかソレ「聖剣」か?」


ネ「だったらどうした!?テメーは一体何者なんだよ!!」


?「俺か?まあ「強欲の魔王」と言えば分かるか?」


3人「「「「強欲の魔王」だと!?(ですって!?)」」」


マ「そうだ!俺の名前は「強欲の魔王 マモン」だ!!」


「強欲の魔王 マモン」と名乗った男は全身が赤黒く耳が尖っていて羊のような瞳をしておりその姿はまるで「ゴブリン」のようだった


ネ「は…はは…何が強欲の魔王マモンだ!た、ただのゴブリンロードじゃねーか!確かに普通のロードよりも少し図体がデケェし肌の色も違うけどロードの希少種だろ?」


マ「なるほど、お前の目には俺はロードにしか見えないのか?そうか、じゃあ見せてやろう俺の力を」


ドス黒い魔力が増し空気がさらに重くなる

先に動き出したのはエルザだった、すぐに魔法陣を構築し上級炎属性魔法「イグニアスブレイズ」を放つその瞬間────


マ「強盗(ラバリィ)」


魔王マモンがそう唱えると、エルザの構築した魔法陣が消失したかと思うと魔王マモンが今し方エルザが使おうとしていた「イグニアスブレイズ」を放つ


3人「「「え!?」」」


ゴォ!と炎の塊が「アラガント」を襲いそのままドォーンと大きい音と地響きが起こる


マ「フン!見たか?これが俺の力だ!俺の力は相手の物を奪うことができるそれを使うこともな…ク…ククク…クハハハハー!!」


魔王マモンの笑い声がその場を支配する…




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