脱炭素

 ちょっと脱炭素の記事を見たので、備忘録がてらに。


 この日(2022年6月27日)は猛暑の影響で電力供給がひっ迫しました。結果的に何事もなかったようですが、この年はあと何回か同じような状況がやって来ると思います。


 これは当然、この時期に似合わない天候の影響が大きいでしょうが、他方で電源が減っている、具体的には東日本で原子力発電所が運転していないことも原因として挙げられそうです。


 原子力発電は運転時はクリーンである利点がある一方、福島の事故のような大きな負の側面を抱えています。これからも原発が日本の主電源になることはないでしょう。


 そうして原発が賄っていた分を現在では火力発電が担っているわけですが、こちらも現在は脱炭素という大きな人類の目標の前で大きな岐路に立たされています。脱炭素は持続可能な社会を作り上げるために必要不可欠な目標となりました。これが消えてなくなる時は人類社会が消えてなくなる時なので、嫌でも解決しなければならない喫緊の問題です。


 私はエネルギー問題の専門家ではないので、どの電源をベースに据えるべきかという所には触れません。ですが、近い将来のことを考えて、火力発電の割合は下げなければならないと思っています。それは脱炭素という観点だけでなく、安全保障の面から見てもです。


 日本に百年後の電源指針があるのか知らないですが、原子力はその移行期間を支える電源になってもらわなければ困ります。


 再生可能エネルギーは現状扱いが難しいため、これをベースの電源に据えることはまだできないでしょう。しかし、近い将来は分かりません。火力と原子力を未来のベース電源に据えられないということからもここに期待をしています。宇宙太陽光発電や核融合炉など、荒唐無稽と思われていた技術も地道な開発が進んでいます。


 あと、最近の太陽光発電に対する逆風は今後を大きく左右する可能性があるため、注視する必要があります。どこで太陽光発電を行うかという問題は確かにありますが、これは優れた技術であって現在も日夜研究開発が進められており、より効率の良い発電システムが考えられています。ここで太陽光発電を切り捨てるようなことをすれば、脱原発に舵を切った時のように我々は再びエネルギー政策の失敗を経験しなければならないかもしれません。

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