第18話 男の僕と女の私
僕が18歳の時、父が死んだ。
父はマンションを残してくれた、離婚していた母が経済的な支援をしてくれた。
生活には困らなかったが、僕の中身はすっかり変わっていた。
姉が居ない時に、姉の化粧品や下着で女に変わるようになっていた。
鏡の中の僕は、幼い時に抱いてくれた母だった。
母への憧れが先か、父に愛撫されたのが先かは分からないけど。
僕は私になりたかった。
ううん、そうじゃないかも、男の僕に死んで欲しかったのかも。
僕の中には男の僕と女の私が居る。
滲んで曖昧な境目、両性が混濁としている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます