第14話 有沙と二人の男の子

  勇気と修二は教室へとダラダラと入った。

 

 「うぃーす」勇気が言う。

 「チワっす!」修二が言う。


 するとそこへ天使のような甘い声が勇気と修二に聞こえてきた。



 「おはようっ!勇気くん」


 その声の主は有沙だった。東京から転校してきた天使のような女の子だ。きつい性格の美咲とは性格が天と地ほど違う。


 「あぁこの子が東京から転校してきたっていう…子?」修二が勇気に尋ねた。


 「そうそう!この子が東京から転校してきた中野有沙さん。おはよう中野さん」

 勇気は頬が朱に染まるのを隠しきれず、やや照れながら修二に有沙を紹介した。


 それにしても有沙と話すとやっぱり緊張するなと思った。美咲と話すとは全然緊張感が違う。


 「あっチャイムがなりそう!」


 有沙がそういうとすぐに「キーンコーンカーンコーン」とチャイムがなった。


 「学校のチャイムってね、鳴る前に少し音がするの!」


 有沙が勇気と修二にニッコリとした笑顔で微笑みかけた。


 勇気と修二はその笑顔に照れながら目を合わせた。

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