第13話 美咲の想い
美咲は教室に入り席に座った。
カバンからピカピカの教科書やノートを取り出し、机の中に入れた。クラブは何に入ろうか、美咲は迷っていた。
「おはよう」いきなり挨拶された。視線を向けるとそこには三階堂あまねがいた。
「あっおはよ〜」まさかあまねから挨拶されるとは思わなかったので、やや戸惑いながら挨拶を返した。
「うちな、中野司と公園で会って喋ってん。めっちゃ楽しかったわー」あまねはそれだけ言うと、スタスタと席に戻っていった。
それがどうしたというのか。
美咲はあまねの発言の糸が斟酌できなかった。
まさかあまねは司のことが好きだというのか。
美咲は司のことが恋愛的な意味で好きかどうかわからないが、かなり気になっているということは、否定できない。
もしあまねが司と公園で会ったのなら、それは少し悔しいし、羨ましい。
自分も司と話したい。もっとあの涼やかな目元を見つめていたい。
司のことを意識し始めると、美咲は自分でも、顔が赤くなっているのがわかった。
それとともにあまねへの嫉妬がメラメラと沸き起こってきた。
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