ゴールデンウィーク
俺たちは中学三年生になり、進路を考えるようになった。
5月ゴールデンウィークを過ぎれば俺は誕生日を迎え、15歳になる。
亜香里とは相変わらずバカやってる。
「ねぇ岳! 勉強がんばってる?」
「ウン、俺なりに頑張ってるよ。」
「岳なりにね・・・?」
「何だよ? 悪いのかよ?」
「私の為にも頑張ってね! そういえば・・・ もうすぐ岳、誕生日だよね?」
「そうなんだよね〜。 俺も一つ大人になるって事だ。 亜香里、そんな俺にプレゼントくれ。」
「エェッ〜? やだよ!」
「イイじゃん! ケチ! じゃ〜亜香里の歌で祝ってよ!亜香里のハスキーな透き通る様な声が好きなんだ。」
「えっ歌? 歌でイイなら・・・」
「エッ、いいの? 嬉しいな〜」
中学校がゴールデンウィークで休みでも、亜香里とは隣り同士なので顔をあわせるとこんなバカ話しをしている。
でも、これが凄く楽しい。
今日は真夏の様に暑くて、少し動いただけで汗まみれになった。
まだ昼間だけど、俺はシャワーを浴びて汗を流す。
・・・そういえば両肩のナイロン糸は・・・
なんだか気になって探してみた。
左肩は見つかったが右肩には見つからない。
右肩の宝毛は抜けてしまったのだろうか?
以前の事もあり、少し不安になったが心配してもどうにもならないので忘れることにした。
ゴールデンウィークあけ中学校に登校したが俺は休みボケで眠そうな顔をしている。
そしたら担任から「岳、家族が亡くなったからすぐ帰宅する様に。」と言われた。
俺は急いで家に帰宅した。
朝は元気だったジイちゃんが亡くなってた。
まさか・・・
俺って死神なのか?
自分で自分が怖くなった。
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