家族
朝あんな事があって今日はどんな一日になるだろうと思っていたが、意外にも普通に過ぎていった。
放課後になり亜香里に声をかけられる。
「帰り道、歩きながらでいいからチョット話さない?」
「ウン、わかった。俺も話したいと思ってたんだ。」
俺と亜香里は並んで歩きだした。
「ねぇ岳? あさ訳わからない事言ってたよね?」
「ウン、自分でも何であんな事言ったのか不思議だよ。後で自分で自分の事“何言ってるんだコイツ”ってツッコミいれたくなったよ。」
「"岳のおばあちゃんの生まれかわり''だなんて・・・ おばあちゃんが亡くなったのは3年前だよね?」
「そうなんだよね! でも、亜香里と一緒に居るとおばあちゃんと一緒に居るみたいに安心できるんだ。亜香里の事を家族の様に思ってるからかな?許されるなら亜香里といつまでも一緒に居たいよ。」
「それって私にプロポーズしてるみたいに聞こえるんですけど?」
「仕方ないじゃん。俺の本心なんだから・・・」
亜香里は何かを訴えかける様な目をして俺を見つめ、ニコッと微笑んだ。
「私もよ、岳!」
なんだか俺は恥ずかしくなってしまい亜香里の方を見る事が出来なかった。
「ねぇ岳? 来年受験だけど一緒の高校目指さない?」
「ウン、俺も亜香里と一緒の高校目指したい。」
「ヤッタ〜 約束だよ。」
毎日のツマラナイ勉強でも、亜香里と一緒の高校に行く事を目標にすれば頑張れそうな気がしてきた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます