第9話 手札③



 そして、翌日。フェンサリルの中庭にて。

 皆が見守る中、メアの大淫婦バビロンへとの変身が行われようとしていた。


「よし、それじゃあ始めてくれ」

「うん……」


 メアが真剣な表情で頷き、霊格再帰する。


「……………………」


 大淫婦バビロンへと変身した彼女は、これまでとは異なり、落ち着いた様子で自分

の体を見渡した。


「メア?」


 俺の呼びかけに、彼女は静かに俺の目を見返し、口を開く。


「……なんか、不思議な感じ。ピースがパチッと嵌ったみたいな」


 これは……。カードたちと顔を見合わす。大淫婦バビロンの掌握に成功したのか?

 そんな彼女へと、俺は試すように言った。


「とりあえず、変身を解いてみてくれ。記憶が残るか、確かめてみよう」


 これまでは、変身を途中で解くように言っても時間いっぱいまで解除しようとしなかったが……?


「うん、わかった」


 これまでと打って変わって素直に頷き、メアが変身を解除する。


「どうだ……?」


 恐る恐る問いかける。

 記憶は残っているのか、いないのか……。

 固唾を飲んで見守る俺たちに、メアは静かに目を開き。


「――バッチリ! 全部覚えてるよ!」


 満面の笑みで、得意げにピースを返してきた。

 それに、全員で「はあぁぁぁぁぁ」と大きな安堵を息を吐く。

 無事に、大淫婦バビロンの掌握に成功したか……。本当に良かった。


「それと、皆ごめんね。仲間なのに、ロストさせちゃって……」


 シュンと、メアが頭を下げる。

 そうか……これまでの変身中の記憶も取り戻したか。


「最初の変身の時の記憶もあるのか?」

「うん……蓮華を魅了したこともね」


 それからメアは、真剣な表情で蓮華を、そして大淫婦バビロン戦でロストした面々を見まわして。


「みんな、メアを殴って――「オラァッ!」――ぐへぇ!」


 殴って、と言い終わるか終わらない内に、蓮華のグーパンがメアの腹へと深く突き刺さる。

 ええ……?


「ちょ……! まだ、全部言って、な……」

「なんだよ、殴って良いんじゃねーの?」

「いや、そうだけど……」


 と言いつつ、メアは少し悲しそうな顔で。


「……やっぱ、メアのこと怒ってる?」

「いや、そこは別に?」

「えっ? じゃあ、なんで殴ったの?」

「殴って良いって言うから、チャンスだと思って」

「なにそれ!?」


 あっけらかんと答える蓮華に、メアが愕然とする。

 ええ……怒ってないのに、殴ったのかよ……。


「じゃあ、怒ってないのに殴ったの!? なんで!?」

「そこに、お前を殴るチャンスがあったから、かな」

「ふざけんな!」


 メアが蓮華に飛び掛かり、そのまま取っ組み合いの喧嘩が始まる。

 うーん、この……。

 まぁ、メアの罪悪感とかわだかまりとかも無くなったみたいだし、これで良い、のかな?

 蓮華もそれを狙って……は、無いか。

 普通に、メアにちょっかいを掛けるチャンスだったから、ちょっかいを掛けただけだろう。


「えーと、お前らも怒ってないってことで良いか?」

「ええ、まぁ」「怒っていたら、内緒にしてたりはしません」「そもそも、ロストさせられたのは、我らの力不足だしな」


 ロストさせられたカードたちに一応確認すると、そう答えが返ってくる。

 まぁ、メアに思うところが無いのは、リンクからも伝わっていたし、わかっていたことだが。


「何はともあれ、これで大淫婦バビロンがまともに使えるようになったか」


 これで、ニュクス戦でも勝算が出てきた。

 それに、親父との合流も……。

 絶対解除のためには黙示録の獣の召喚とメアのロストがセットなのがアレだが、そこは鈴鹿の固有スキルもある。

 このニュクス戦はともかく、十六夜商事の結界に関してはメアのロストは必要ないだろう。

 あとは、如何にして十六夜商事と穏便に話をつけるかだな。

 絶対解除からの親父の拉致は最終手段として、できれば親父との合流後も商取引ができるくらいには良い形で話をつけたいものだが……

 そう俺が親父との合流について思いを馳せていると。


「ところで、歌麿。蓮華の霊格再帰はどうしますか? 大淫婦バビロンのコントロールができるようになってから、ということでしたが」


 そのアテナの言葉で、じゃれついていた蓮華とメアもピタリと止まり、こちらへと意識を向けてくる。

 蓮華の霊格再帰か。

 確かに、当初の予定では、メアの霊格再帰がコントロールできるようになったら、ということだったが……。


「さすがに、ニュクス戦の途中では、な」


 仮に、蓮華の霊格再帰がコントロールできるようなったらニュクス戦も勝ち確定みたいなものだが、逆にこの場で全滅ということも普通にあり得る。

 蓮華の霊格再帰が無ければニュクスに勝てそうにないならばともかく、ある程度の勝算がある状態で無駄な博打はする必要はないだろう。


「まぁ、そうでしょうね」


 俺の答えに、一応聞いてみただけなのかアテナも納得の表情で頷く。

 ……心なしか蓮華もホッとした顔をしている。


「蓮華の霊格再帰のことは、ひと段落着いてからだ」


 そのためにも、まずは確実にニュクスに勝たないとな。

 



 それから、二週間。

 メアの霊格再帰が可能となり、いよいよニュクスにリベンジする時が来た。

 玉手箱を出る前に、フェンサリルの中庭で最後の準備を行う。


「イライザ、演奏を」

「イエス、マスター」


 まず行うのは、イライザのハーメルンの笛の演奏から。

 固有スキルに絶対解除耐性があると分かった以上、初めから演奏のバフをしていかない理由は無い。

 玉手箱の中で『芽生えし心の前奏曲』を演奏した場合、玉手箱から出ても周囲に曲が残るのは、既に実験済みだ。

 そして、もう一つ。

 イライザと目が合い、頷き返す。

 すると、彼女の曲調が、力強く勇壮なものへと変化した。


 大淫婦バビロン戦で完成したイライザの新曲――――静かな心の行進曲(マーチ)。


 その効果は、全体固有装備化だ。

 他のいかなる装備化スキルとも重複しない高等クラスと同等の強化率の固有装備化を、曲が届く範囲の味方へと付与し、またイライザの『マイフェアレディ』でコピーしたスキルを共有するスキル。

 効果は一時間、クールタイムは一時間と長めであるものの、ケルトの三相女神のスキルとユウキの『三銃士』と合わせて、一万近い戦闘力の加算が見込める。

 続いて、カード化した神殿を設置し……。


「アテナ、鈴鹿」


 俺の呼びかけに答え、アテナがパラスアテナへと、鈴鹿が鈴鹿御前へと変身する。

 そして……。

 

「――――メア」

「うん」


 メアが、大淫婦バビロンへと変わる。


「ドレス、モリー、ヴィー」


 最後に、ケルトの三相女神のスキルと各種バフを使用し……。


「これで、準備は整った」


 カードたちを見渡し、告げる。


「行くぞ!」


 彼女たちが力強く頷き返してくるのを確認し、玉手箱から出る。

 すると、フェンサリルの中庭にニュクスとヒュプノスたちが現れた。


「……!?」


 突然の変化にさすがのニュクスたちも驚愕に目を見開く。

 彼女たちからしたら、一瞬で敵の異空間型スキルに引きずり込まれたような感覚だろう。

 敵が動揺から立ち直る前に、叩かせてもらう!


『メア!』

『りょーかい! おいで、黙示録の獣!』


 俺たちとニュクスたちを取り囲むように、黙示録の獣の巨体が姿を現す。

 それを見たニュクスの気配が、さきほどまでの気怠げなものから、一気に研ぎ澄まされたものへと変わる。

 呼び出された黙示録の獣を見て、自身を殺しうる存在と一目で見抜いたか。

 面白い……! と言いたげにニュクスの口元が薄く弧を描くと同時、その背後に大鎌を振り上げたイライザが出現する。

 俺たちが玉手箱に入る前の焼き直し。だが、当然そんな二番煎じが通用する相手ではない。ニュクスは即座に反応。星空のヴェールを展開する。

 イライザの大鎌が振り下ろされ、ニュクスの絶対防御と相殺――――されない。


「ッ!?」


 霞のように消え去ったイライザを見て目を見開くニュクスへと、メアが悪戯っぽく笑う。


「アハッ! 無駄撃ち一発目~! さ、ら、に~! やっちゃえ、黙示録の獣!」


 バッとメアが腕を振り上げると同時、黙示録の獣が絶対解除の咆哮を上げる。

 それは、夜を吹き飛ばし、星空のヴェールを引きはがし、そして場のケーレスたちを残らず消滅させた。

 そこに、さらに追撃。黙示録の獣の七つの首から放たれた火炎弾が、ニュクスとその子供たちへと殺到する。

 これに、ニュクスは、絶対防御で対処。星空のヴェールが、火炎弾を遮る。

 それは、しかし、同時にヒュプノスたちに既に不滅の効果が無いことを意味していた。

 そこへ降り注ぐ、アテナの絶対攻撃の雷。


「チッ、忌々しや……ゼウスの雷かえ」


 星空のヴェールと相殺となった雷を見て、ニュクスが苛立たし気に、しかしどこか愉し気に舌打ちをする。


『ユウキ! シロ!』


 ここで攻撃の手は緩めない!

 アルテミスの『矢を射かける者』とアポロンの『遠矢射る』を同時に放つ。

 女性特攻のアルテミスの矢と、男性特攻のアポロンの矢が、敵全体へと降り注ぐ。


「今度はアルテミスどもの矢かえ……まったく改めて見れば妾と同郷の者どもばかりではないか」


 それを、三回目の絶対防御で防ぎつつ、ニュクスは妖艶な流し目を俺へと寄越す。

 その眼差しは、「なかなか趣味が良いではないか」と褒めているかのようだった。


「さて、攻められてばかりではつまらぬ。今度はこちらの番だ!」


 ニュクスがそう宣言すると同時、絶対解除の波動が放たれる。

 それは、各種バフと共に黙示録の獣を消し飛ばし、同時に何故かパラスアテナの変身が解除された。


『……なっ!? アテナが!?』


 絶対解除は、真名解放も解除するのか!? 霊格再帰は解除されないのにか!? ……いや、そうか!


『解除されたのは、神殿の効果の方か!』


 神殿特有の神聖な空気が消え去っていることに気づき、何が起こったのかを理解する。

 おそらく神殿に掛けられていた簡易神殿の効果が解除されたことで、神殿もその機能を失ったのだろう。

 これは、思わぬ弱点が見つかってしまったな。

 だが、既にアテナはゼウスの雷を使用している。

 戦闘力が下がるのは痛いが、パラスアテナの変身が解除されても、作戦に影響はない。

 そして、黙示録の獣も……。


「むっ!? こやつ、よもや不死身の類か……!?」


 何事もなかったかのように再出現した黙示録の獣を見て、ニュクスが目を見張る。

 大淫婦バビロンの『大いなるバビロンは倒れた』の『最後は黙示録の獣に食い殺されて終わる』という効果は絶対だ。

 黙示録の獣を何度倒しても再出現し、先に大淫婦バビロンを倒しても黙示録の獣が復活させる。それは、絶対解除で黙示録の獣を消し去っても変わらない。

 おそらくは、黙示録の獣と共に大淫婦バビロンを倒したとしても、黙示録の獣は再出現し、大淫婦バビロンを復活させることだろう。

 それは、『大いなるバビロンは倒れた』のコストの踏み倒しを防ぐためのギミックであり、同時に自滅までの完全なる不死身を意味していた。


「■■■■■■■■■■ーーーー!!」


 再出現した黙示録の獣が、咆哮を放ち、星空のヴェールを引きはがす。

 さらに、追撃の絶対命中の火炎弾。それを、ニュクスは再度絶対防御で防ぐ。

 ……完全に先ほどの焼き直しとなる攻防に、原初の夜の女神の頬に一筋の汗が流れる。

 このまま同じ攻防を繰り返せば、自分の方が先に力尽きることを理解したのだろう。

 もしもニュクスに何らかの隠し札があったとしても、こちらにはまだ相手に見せていない鈴鹿の『オセロー』と、大淫婦バビロンの絶対魅了もある。

 詰み、だ。


「これは参った……取るに足らぬ有象無象と思っている内に、妾の手札は丸裸にされておったか」


 思わず、といった風にニュクスが苦笑を浮かべる。

 敵に失策があったとすれば、それは自身の手札を見せすぎたこと。

 おかげで、玉手箱内で落ち着いて考えられたこともあり、こちらは相手の手札をほぼ見抜くことができた。

 格下相手ならば力押しで片づけられると思ったのだろうが……敵に隠した切り札が無いと考えるのは流石に侮り過ぎだ。

 つまり、ニュクスの敗因は、慢心。それに尽きる。

 だが、それも無理はない。

 彼女ほどの格の神から見れば、人間などゴミも同然。

 その人間ごときに使われるカードも、またゴミだ。

 さらには、周りにいるのが守るべき民を切り捨て自分たちだけ安全な絶対結界に籠る者たちのみとなれば……人間を侮るなという方が無理というもの。

 まぁ、結局はこうして見下していた人間相手に負けることになったわけだが……。

 

「この時代の人間など救いようのないゴミばかりと思っておったが……なかなかどうして」


 なぜか、ニュクスの顔は、晴れやかなものだった。


「良いだろう、認めてやる」


 ニュクスはそう言うと、グルリと俺たちの顔を見渡し――――。


「……そなたで良いか」


 イライザへと目を止めた。

 それに、嫌な予感を覚えると同時、ニュクスが一枚のカードとなり、俺へと飛来した。


『アテナ!』『アイギスの盾よ!』


 咄嗟にアテナの絶対防御を張るも、ニュクスのカードはそれを無視するかのように俺の胸元へと吸い込まれ――――。


「あああッ!」

「イライザッ!?」


 イライザが叫び声を上げながら、体をくの字に折る。

 鮮やかな金髪が黒く漆黒に染まっていき、同時にその身が放つ威圧感が膨れ上がっていく。

 皆で駆け付けるも俺たちには為す術も無く、その変化を見守るしかない。

 恰好は、ハーメルンの道化師姿のままだが……これは……。

 やがて、変化が終わると、イライザはゆっくりと身を起こし……。


「…………………………」

「イライザ……?」


 恐る恐る呼びかけると、イライザは月のような瞳で俺を見つめ。


「……ご心配をおかけいたしました。もう、大丈夫です」


 いつもの彼女と変わらぬ様子でそう答えた。

 それに一先ずホッと胸をなでおろして、すぐに気を引き締めて問う。


「大丈夫なのか? その、自我に影響は?」

「ええ。……どうやら、ニュクスは、極力私に影響が無いように力を譲ってくれたようです」


 力を譲った……それはつまり。


「ランクアップした、ということか?」


 コクリと頷き返してくるイライザに、俺は彼女のカードを取り出した。



【種族】ニュクス(イライザ)

【戦闘力】7500(1500UP!)

【先天技能】

 ・原初の夜の女神

 ・夜は誰にも避けられない

 ・星々を織りなすヴェール

 ・ニュクスの怒り

 ・ニュクスの子供たち

 ・魔導の神髄


【後天技能】

 ・フェロモン

 ・暗殺

 ・不滅の盾

 ・精密動作

 ・直感

 ・フィンの親指

 ・限界突破

 ・真生還の心得

 ・文武一道

 ・膏血を絞る

 ・真かくれんぼ

 ・力の泉

 ・真眷属強化

 ・真耐性貫通

 ・真耐性強化

 ・真眷属維持

 ・真気配察知

 ・真なる者

 ・装填


【固有技能】

 ・マイフェアレディ

 ・ハーメルンの笛



「やはり、ニュクスになったのか……!」


 種族欄のニュクスの文字に、興奮と恐怖の入り混じった声が漏れる。

 興奮は、霊格再帰ではない正真正銘のAランクを手に入れたから。

 恐怖は、そんなカードにランクアップしてイライザに何の影響もないわけがないから……。

 改めて、イライザへと問いかける。


「イライザ、本当に影響はないんだな?」

「イエス、マスター」


 いつも通り、恭しく一礼して見せるイライザ。

 それは、ニュクスであれば、絶対にしないであろう仕草で。


『……鈴鹿』

『嘘は、無いね。ニュクスの逸話からも、虚偽の権能は無いと思う』

『そうか……』


 霊格再帰と、正式なランクアップでは違うのか……?

 それとも、ちゃんと認められた結果のランクアップだからか?

 いずれにしても、イライザに悪影響が無いのならば、良かった……。

 そう俺が胸をなでおろしていると、カードギアに連絡が届いた。

 見れば、戦闘中に届いたメッセージが溜まっていた。



【司令部より】リリスマスターおよび連邦特記戦力、酒吞童子と特記戦力Aのマスターの無力化に成功。

【司令部より】リリスマスターおよび連邦特記戦力、創作天国特記戦力と合流。

【司令部より】特記戦力Bの無力化に成功。

【司令部より】各特記戦力は、ニュクスの元へ応援に向かってください。


 それを見た俺は、司令部へと「ニュクスの撃破に成功」と返した。


「……ふぅ、なんとかなったか」


 ドサリと、地面へと座り込む。

 ニュクスと正統日本の特記戦力を全て片付けた以上、クーデターは成功したとみなして良いだろう。

 こちらは貴重な特記戦力を失うこともなく、敵の特記戦力の無効化に成功して、俺に至っては、正真正銘のAランクであるニュクスを手に入れた。

 大淫婦バビロンと違ってニュクスの絶対解除なら、ノーリスクで十六夜商事の絶対結界も解除できる。親父との合流も目前だ。

 蓮華の霊格再帰も、ニュクスの力があれば、仮に暴走しても抑え込める……はず。

 帝国の戦いも、グッと楽になるだろう。

 そのためにも、ニュクスのスキルをより詳細に把握しておかねば。

 だが、今は……。


「疲れた~!」


 とにかく休みたかった。





【Tips】ニュクス

 Aランクのカードは、基本的に人類に友好的な存在である。

 Aランクは、元々自分の意志でカード化するか否かを決めることができ、人間に非友好的なAランクはそもそもカード化しないからである。

 現在存在するAランクカードは、闘いを通じて人間を認めたか、あるいは世界を救うために自ら宝籤のカードから出現したものとなる。

 ニュクスもまた世界を、母なる海を救うため、宝籤のカードから出現した形となる。

「資格無き者が呼ぶときは、死を覚悟しろ。ついでに、その時近くにいる者くらいなら始末してやる」

 という発言は、むしろ護るべきモノのためならば自らの命すら捧げる覚悟を持つ者を求めてのものであって、生贄を捧げさせるためのものではなかった。

 だが、蓋を開けてみれば捧げられたのは、哀れにも親を失った少女であり、ニュクスは人間に対する期待を完全に捨てた。

 眼前の敵を始末した際には、正統日本の上層部を皆殺しにし、マスターの少女を巫女にでもして生き残った人間全員を信者にした後、すべての魂を食らってアンゴルモアの大王に挑むつもりであった。



【種族】ニュクス

【戦闘力】18000(MAX!)

【先天技能】

 ・原初の夜の女神:夜とそれから派生するすべての権能を使用可能。

 ・夜は誰にも避けられない:フィールドを夜へと変える。夜とそこから派生する全ての属性の味方に常時絶対命中、不滅、力の泉を付与する。一日一回、12時間。

 ・星々を織りなすヴェール:周囲の味方へレベルアップの魔法と、絶対防御を付与する。高等攻撃魔法メテオの自動カウンター。効果時間十分、一日五回まで。

 ・ニュクスの怒り:範囲型絶対解除+受けたダメージに応じた絶対命中カウンター。クールタイム一分。

 ・ニュクスの子供たち:ニュクスの子供であるヒュプノス(眠りの神)、タナトス(死の神)、モイライ(運命の女神たち)を真眷属体で召喚可能。

 ・魔導の神髄:絶対攻撃魔法、絶対状態異常魔法、絶対防御魔法、絶対回復魔法が使用可能。各種、一日一回、クールタイム一時間。高等魔法使い+知恵の泉を内包する。

(絶対攻撃魔法:攻撃魔法を絶対攻撃化)

(絶対状態異常魔法:状態異常魔法を絶対状態異常化。高等回復魔法では解除不可)

(絶対防御魔法:味方単体に一分間の絶対防御)

(絶対回復魔法:味方単体を完全回復し、スキル回数を一回分回復。絶対状態異常を回復可能)



・ヒュプノス:初期戦闘力920。単体絶対睡眠(クールタイム一分)、スキル回数回復スキル(一日三回)持ち。ケーレスの無限召喚。

・タナトス:初期戦闘力950。絶対攻撃持ち(一日一回、クールタイム一時間)。ケーレスの無限召喚。

・モイライの三相女神:初期戦闘力750~800。味方全体にステータス二倍のバフと、一回限りの絶対回避付与。あるいは、敵全体にステータス半減と各種バフ。どちらか片方、一日一回。ケーレスの無限召喚。

・ケーレス:初期戦闘力700。不死、霊体系に対する特効スキルを持つ。

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