驚愕ジオセントリズム。
実は、この世界で僕が納得していないことが一つある。
それは
意味が解らないと思うけれど……実際、僕も意味が解らない。
『地動説』。それは、前世の僕が生きていた地球ではほとんど常識の説で、地球ではなく太陽を中心に星が回っている、という説だ。実際のところ、太陽系は宇宙の中心じゃなくて銀河系の端、そして太陽系のある銀河系も別に中心じゃない……って、まあそこは割愛して。
『地動説じゃない』ということはつまり『天動説』が
要は、この地面を中心に天体が動いているという事だ。
この地を中心に? 星達が動いてるだって!? な訳あるか!
――って、言いたかったのだけど。なんか地動説唱えたら両親含む村の人達に笑われた。幼馴染のモルスにさえ。
ああ、あの子は嘲笑じゃなくって、優しい目をしてた。余計に傷付いた。
天動説で地球平面説……中身が濃い。
ちなみに天動説と地球平面説は一緒にされがちだけれど、
因みにマゼランとその部下が世界一周して平面説は否定されました。
話を戻して。
『世界が平面なら世界に”果て”があるんですか』なんて聞いてみたら、僕の両親の手によって見事、『果て』の写真を見せてもらった。
信じられなかったけど、果てがあった。
地面があって、その先に断崖絶壁があって――
――地面より下に
水がないバージョンのエンジェルフォールじゃないかとか思ったけれど、空の先にあるのは混沌とした闇だけ。
話によると、
ちなみに空は『父なる神』の身体だという。
ということで。
よくわからないけれど、この世界は天動説と平面説が採用されたとんでもない世界でした。
科学力の塊、みたいな薄い透明な端末の通信機やテレビらしきものがあるので、科学力……らしきものはそこまで低くないだろう。
なので、渋々ながらもトンデモ世界観を飲み込んでおとなしくしているけれど、納得はしていない。
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