第43話 外国人の不審者

 「ダディ、石に血は付いてないのかい」

 「血どころか、脳みそも付いてたんじゃないかな」


 「あっ、刑事ドラマに出て来る、血を調べる、何とか反応は」

 「まもちゃん、さくたんの話し、聞いてた」


 「ちょっ、ちょっと待って下さい所長」はじめちゃんが何か思いついた。

 「はじめちゃん何かある」


 「ルミノール反応、出るかもしれません」

 「でもさくたんの話しだと、タンパク質は分解ぶんかいされて無いんでしょうよ」


 「ええ、その通りだと思います」「じゃぁ~だめなんじゃ」

 「おっ、わかった、鉄イオン」「どう言う事かしら、さくたん説明をお願いできない」


 「うん任せてっ、ルミノール反応て、鉄イオンに反応しているだけなの。血液の赤色は何の色、おっちゃん」

 「それくらいは俺でも知ってるよ、ヘモグロビンでしょうよ」

 「そうだよ、じゃぁ~ヘモグロビンは何故なぜ赤いの」

 「うっ、それはぁ~」


 「それはヘモグロビンと言う分子の中心に、鉄のイオンが在るからだよ。ルミノール反応はこれに反応しているの、血がいっぱい付いていたんなら、その石には不自然に鉄イオンがいっぱい残っている可能性が高いと思うの」

 「ぉぉぉおおお~~~、流石さすがはさくたん」

 「えへへへへ」明乃あけのちゃんグッジョブ。


 「ただ、人の血液であるかどうかは、特定たんぱく質の検出が必要ですが、年月の経過を考えると、それは望めないかと」

 「いや、いけると思うよはじめちゃん、状況から考えて他殺、そこにルミノール反応が出る石が発見されれば、検察もそれが殺害に使われた凶器と断定するだろう」


 「所長、私もめて下さいよぉ~」おこちゃまかまもちゃんわ。

 「まもちゃん有難う、とても助かったよ」「心がこもってないっ」


 「明乃あけのちゃんさっきの話しだと、協力してくれそうな人、見つかった」

 「はい、はじめちゃんの伝手つてで、地元の郷土史研究をしておられる方が見つかりました」


 「それは上々じょうじょう、どんな人」

 「男性でお年が80うん歳だそうです。幼い頃の記憶で、あの旧道を知っておられた様で、調査をしたいと思っておられた様です。足腰は大丈夫とご本人は話しておられますが、何分なにぶん御高齢ごこうれいですから、周りが止めていた様です」


 「・・・本当に大丈夫なの」

 「まもちゃんがいれば、間違いなくついて行くと思うます」

 「えっ、何で私」


 「お若い頃は、それはそれは浮名うきなを流しておられたプレイボーイだそうで、今なおも現役と豪語ごうごする、無類むるいの女好きだそうです」

 「「「「ぉぉぉおおお~~~」」」」「なるほど」「何納得してるんですかっ」


 「Oh~マイハニーまも、素晴らしいプロポーションだよ」

 「まもちゃんはほこって良いと思うの、女の私から見ても吸い付きたくなるくらい肌理細きめこまかいはだ。今度一緒にお風呂に入りましょうね」

 「ひぃ~、ジムやフランソワーズにめられても嬉しくないっ」


 「まもちゃんすべすべで、ずぅ~っと触ってられるもん」

 「さくたんっ」「てへっ」


 「結構な資産家よ、お話を進め様と思うの」

 「マイハニー明乃あけの待ってくれないか、資産ならは僕もある、牧場を買ったんだよ。だからマイハニーまもは」

 「ジムっ、いい加減にしないと、そのうち刺されるわよ」「wowわお


 「まもちゃんおめでとう、娘子隊じょうしたいから寿退社が出るなんて、思いもしなかったわ」

 「はじめちゃんまで、所長ぉ~」


 「分かった分かった、俺が間に入るから、話しを進めさせて欲しいんだけど」

 「所長、仲人なこうどに入るとか言うおちじゃないですよね」


 「話を仕事に戻して、どうしてこう脱線するかなぁ~」

 「ちっ」「あ~明乃あけのちゃん今舌打ちしたよね、ねっ」

 「べつにぃ~」「んーーー」


 「ほら早くしなと、ミス・テリーとかぴたんが帰って来るでしょうよ。今日は学校午前中で終わりでしょうよ」

 「ダディッ、二人が帰って来るのかいっ」


 「そうだよ、最近外国人の不審者が、学校の周りで多く目撃されて対策を」

 「お~神よ、我が心に穏やかな」「・・・ジム」


 「光をもたらす」「ジムっ、おいっお前じゃないよなっ」

 「Oh~、そんな事ある訳ないさ、僕はあの子達とお友達になり」こいつだな。


 「娘子隊じょうしたいと言い、この二人と言い」

 フランソワーズもか、目が合った。

 「あっ、パパ、私は大丈夫よ。皆お友達だから」


 「まもちゃん、どう言う事」

 「いやぁ~それが、娘子隊じょうしたいと同じ、ミス・テリーとかぴたんの保護者と言う認識にいつの間にか成ってて」


 「ちゃんと保育士の資格も持ってるわよ。ほんの少しプッシュしたら直ぐに貰えたわ。ちょろすぎよね、ここの官僚」

 「OH、その手があった、ダディ、僕もプッシュしてみるよ。この仕事をしててよかったよ」

 あはははは、はぁ~エージェントとしは優秀なんだよ。


 「まもちゃん準備が出来たら、おこめ国の体操のお兄さんとでも言って、中に入れてやって」

 「えっ、いいんですか」「不審者扱いされたら、護衛出来ないでしょうよ」


 「人気者になっちゃいますよ」「そうなの」

 「正直、男の子を引き付けてくれると助かるかな、やっぱり本能ですよね。お尻とか胸とか触って来るんですよ」

 なるほど。「ジム助けくれ」「ぉぉぉおおおーーー、ダディ~~~」泣くな。

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