第35話 γ《ガンマ》を置き去りに動く事象
差し込む光は必ず変わっていて、雨の日はどことなくモノトーンで、白と黒の落ち着いた写真の一コマ。
雲が空に
青い空を白い雲が
同じ場所から、同じものを見ているのに。
BGMはバッハ、G線上のアリア、パイプオルガン
コーヒーは、ブルーマウンテン。
ジャマイカで
黄金のバランスと言わしめるほどの、苦味・酸味・甘味・コクの全てが均等に調和。
そしてその中でも最高等級NO.1。
この絶妙なバランスの
げへぇっ、ぐへへへ、たまらん。
ばこっ。「痛いっ、
何と、頭を
「おっちゃんっ」「はい、何でしょう」
「きもいっ、きもいっ、きもいっ、きしょいっ、きしょいっ、きしょいっ」
「・・・何で」
「テーブルに
「しっ、仕方無いでしょうよさくたんっ、ブルマンだよ」
「ブルマ」「違うっ」「そっちの方がまだ納得いくんだけどなぁ~」
「ブルーマウンテンだよさくたんっ、俺の給与じゃ飲めないんだよっ」
「コーヒーでしょぉ~」
「あのね、さくたん喫茶店の
「興味ないもん」
「うがぁーーー、何でよっ、
「とにかくへんてこな顔して、手をわしゃわしゃするの
「ちょっ、さくたん、それは聞き捨てならないわね。後でじっくりお話しましょう。私の事を余す事無く教えてあげる」
「いらない」「なっはっ、もうぉ~お
「それで
メインコントロールルームから出て来たと思われる
バイナリーサーチでは、旧ルートATのどこまで入り込んだのかが分かった。
1週間後、そこで何をしていたのか、量子探偵業務を行った。
更にそこから1週間が過ぎ、
一連の流れをまとめて貰っていたのだ。
「ええ、
「そっか、それで
「いいえ、所長の思っている通りではないかと」「だよね」「えええぇぇぇ~~~」
「と言う事で、客もいない事だし、お店準備中にして鍵かけて来て」
「ミス・テリーとかぴたん入れないよ」
「
「分かりました」
「さくたんは鍵を
「えええぇぇぇ~~~大人だしぃ~」「ん~~~、もうちょっとね」
「セクハラァ~~~」「あっ、さくたん、悪いけどコーヒーを下げてくれない」
「えっ、いいの」「大人だから」
かちゃかちゃ。「持って行くよ」「ぉっ、・・・ぉ~~~」行ってしまう、憧れの君。
「おっちゃんこれ、にやにやしてただけで口付けてないよね」「残念だけね」
「じゃぁ~私が貰ってもいい」「いいよ、直ぐに酸化しちゃうから」
「もぉ~らい、どれどれぇ~」つぅ~~~。
「!、何これ
ミス・テリーとかぴたん、
ミス・テリーとかぴたんは、マンション
観測結果を8人で見るには、タブレットはさすがに小さいので、壁掛けの65型モニターに
操作は
「
「それじゃ
「分かりました。では時系列に沿って、
「
「ええ、出来ます。でも余り細かいのは無理ですよ」
「どのぐらいまでいけるかなぁ~」「そうですねぇ~、髪、一本ぐらいまでなら」
「うん、十分だね、3Gまで耐えた
「出来ればもう
「いえ、ミス・テリーとかぴたんが
「解ったよん」何だよ頑張ったのに。でも今死ぬ訳にはいかないね、確かに。
>ZCEH年 7月03日08時30分
ぴっぴっぴっ。『ツルルルルル、ツルルルルル、ツルルルルル』
「くっそっ、出ろよぉーーー」『ツルルルルル、ツルルルルル』ぴっ。『ツル』
「
ぴっぴっぴっ。『ツルルルルル、ツルルルルル』「出てくれよぉ~」
がちゃ。『はいっ、K警察署、どうかしましたか』「あっ」
『落ち着て、私以外の誰にも聞こえていませんよ』「あっ、・・・え~と」
『私はK警察署の
「所長、
「あの、・・・俺です
『ぁ~、担当の
「ぁ~~~、被害届の取り下げを、・・・何とかお願いできませんかっ」
『先日もお話しましたが、取り下げには
「
「友人、引き上げるの早いねぇ~、警察と話してると思ったら、そうかもね」
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