第34話 重力波発生源は思案する

 「ミス・テリーもかぴたんもお歌、まだ続けるでしょう」

 「まだまだだよ、ぱぱさん」「これからだ、ちち


 「ほらほら皆ソファーへ行って」

 「「「ミス・テリー」」」「「「かぴたん」」」

 取り敢えずハグして落ち着いたかな、さくたんとはじめちゃんもカウンターから出て来てソファーに座った。


 ん~~~、しかしこのまま権力者のもとにいたのでは、この子達の未来があやぶまれるのは確かだよねぇ~。

 今ここにいるメンバーは信頼できる、・・・と思う。

 方向性に難ありだけど。何か、何か考えないと。


 あれ、メインコントロールルームにいなくて良いのかな。

 「さくたん、はじめちゃん、メインコントロールルーム空けていいのぉ~」

 「データテーブルに従って進めるので、桜花おうかに任せて来ました」

 「そっか、じゃぁ~桜花おうか進めてみようかぁ~」「はぁ~~~い」


 「ミス・テリー、かぴたんぐるぐるするよぉ~」「「あいあい」」

 俺とミス・テリーとかぴたんは丸テーブルの周りを、ぐるぐると回る。


 ♪どっんどっとっと。「「「「「「「どっんどっとっと」」」」」」」

 ぱしっ、ぱしっぱしっぱしっ。痛い、痛い痛い痛い。

 「「「「「Yahoo~」」」」」「「「Yeah~」」」

 「「「あわわわぁ~」」」つんつんつ~ん。痛い痛い痛ぁ~い。

 尻尾しっぽと角、何とかならんのかなぁ~。


 ♪どっんどっとっと。「「「「「「「どっんどっとっと」」」」」」」

 ぱしっ、ぱしっぱしっぱしっ。痛い、痛い痛い痛い。

 「「「「「Yahoo~」」」」」「「「Yeah~」」」

 俺の体感Gが増して行く。痛いなぁ~しかし。

 「「「あわわわぁ~」」」つんつんつ~ん。痛い痛い痛ぁ~い。

 一回がどのぐらいになるか分からないが、切りのいい所で桜花おうかが休憩を入れてくれるだろう、・・・多分。


 ♪どっんどっとっと。「「「「「「「どっんどっとっと」」」」」」」

 ぱしっ、ぱしっぱしっぱしっ。痛い、痛い痛い痛い。

 「ミス・テリー、かぴたん、カラオケ大会に戻っていよぉ~」

 桜花おうかがタイミングも教えてくれる。


 「「「「「Yahoo~」」」」」「「「Yeah~」」」

 「「「あわわわぁ~」」」つんつんつ~ん。痛い痛い痛ぁ~い。

 「ぱぱさんがんばっ」「ちち、後宜しくぅ~」

 作業の進捗しんちょくは、モニターの隅っこ、小っちゃく小っちゃく、本当に小っちゃく表示はされている。

 誰も気にしてないんだけどねぇ~。


 「次っ、わったしぃ~」「あ~まもちゃんずるい~」「う~なら次私っ」

 ♪ドンッ、ちゃらぁらぁらぁらぁらぁ~。

 ♪「お願い筋肉、めっちゃモテたぁ~い」

 「あっあっ私も歌うっ」「かぴたんもかぴたんもお願い筋肉歌うっ」


 ♪「「お願い筋肉、めっちゃ痩せたぁ~い、Yeah~ェ」」

 「私もめっちゃモテたぁ~い、桜花も歌う」「さくたん、私CG」「歌う」「あい」


 ♪「「「「「お願い筋肉、めっちゃモテたぁ~いから」」」」」

 ♪「「「「うー」」」」♪「「「「「「キレてるよぉっ」」」」」」

 ♪「「「「はー」」」」♪「「「「「「キレてるよぉっ」」」」」」

 ♪「マッスルにお願いだぁ~」

 アニメていろんな歌があるんだねぇ~。



 あー、しんどい、休憩を挟んでいるが、かれこれ4時間近い。

 ♪「「「「「「「「「「「今日もドッタンバッタン大騒ぎ」」」」」」」」」」」


 桜花の作業の進捗しんちょくは、終盤を示している。

 ♪「「「「「「「「「「「姿かたちも十人十色 だからかれ合うの」」」」」」」」」」」


 どうやらαアルファは、旧道の奥深くには行かなかった様だ。

 いや、行けなかったのかも知れない。

 写真で見た感じだと、ジャングルだったからなぁ~。

 ♪「夕暮れ空に 指をそっと重ねたら」♪「はじめまして」♪「「はじめまして」」


 旧道を適当な区間に区切った中の、第1区間を探っている様で、モニターに表示されているゲージにはもう、探索たんさくエリアが残っていない事が示されている。

 ♪「「「「「「「君をもっと知りたいな」」」」」」」


 が、・・・本当に終わるのか、これ。

 ♪「「「「「「「「「「「うぅ~~~がおぉーーーっ」」」」」」」」」」」

 「ヒットっ、セグメントA、アドレス309、距離925m+-1、探索回数9回」


 「桜花記録して」「してまぁ~す」

 「さくたん、ミス・テリーとかぴたんの力をOFFにして上げて」

 「分かったはじめちゃん、桜花をお願い」「まぁ~かせて」

 ♪「「振り向けば あちらこちらでトラブル」」

 「ミス・テリー、かぴたんゲージ見て」♪「「えええぇぇぇ~~~」」


 おーーー、はじめちゃんが手を振ってる。

 終わりか、終わりだよね、もう今日は終わって。

 おっ、ゲージが縮小する、Gが、体が軽くなる。

 ♪「「なんてこった てんでんバラバラちんぷんかんぷんまとまんない」」

 「はいっ、OFF!」

 ♪「「あああぁぁぁ~~~」」


 「OKだよぉ~、そのまま歌ってていいよ」

 切れた。どたっ。「疲れたぁ~~~」

 ♪「「「けものですもの 大目に見ててね」」」


 取り敢えず紙袋の所まで。

 「よっ」この役目も俺だけではだめだな。

 筋肉は付いたが、何時まで続けられるか分からないし、俺がぽっくりっちまったら終わりだ。


 「お疲れ様です所長」「あ~明乃あけのちゃん、本当だよ」

 「それでどうします。さすがにもう今日は無理だとおもいますが、座標が分っただけですし、この結果をもとに量子探偵業務を行う必要があります」


 「そぉ~な、1週間ほど間を開けてくれない。立て続けにはちょっと無理」

 「分かりました。ポイントですが」


 「まず崖でγガンマが誰と電話をしていたのか。その後に来たαアルファは、γガンマをどの様に連れ去ったのか。最も重視するのは今日の探索たんさくで分かった場所、αアルファγガンマはどんな行動取ったのか。そして証拠となり得る物があるのか。これを見る必要があると思うんだけど、どう」

 「そうですね。ではその2点を軸にさくたん、ちっ、はじめちゃん達とも相談してみます」


 「頼むよ。それと俺のポジション、置き換え出来るか、さくたんとはじめちゃん、何か言ってない」

 「今のところは、ミス・テリーとかぴたんにも頑張ってもらってるのですが、何故なぜ所長でないと上手くいかないのか、二人共良く分からない様で」


 「そう」

 「科学的な視点からも調べてはいるのですが、現状は上手く説明出来ない様です」


 「超天才と天才が取り組んでも難しいか。・・・分かったよ、後頼んでいいかな」

 「いいですが」「まだ続きそうだから、俺は車で少し寝させてもらうよ」

 「分かりました。終了したら知らせますね」

 「じゃぁ~、宜しく」「お疲れ様です」


 お~、疲れたぁ~。どたどたどた。がらんがらぁ~ん。

 ♪「「「「「「「「「「「ララララ ララララララ 素敵な旅立ち」」」」」」」」」」」

 やっぱり結構音、漏れてるなぁ~。

 ぴぴっ。がしゃっ。ばたん。がしゃっ。「う~~~、飯を食う気力ないねぇ~」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る