第27話 第2次世界大戦の遺物
くすんだ色合いの木目の部屋、何も変化しないと思える時間。
窓枠に色が付き、
BGMは、何だろうか。
古いタイプのパイプオルガン、この素朴で中世の教会を思わせる音色。
聞き覚えはある。きっとブクスハイム・オルガン曲集のどれかだと思う。
少しバニラ風味の香りが漂う、キリマンジャロコーヒーのストレート。
口にすると、野性味あふれる強い酸味、コクもあり、深煎りの落ち着いた苦み。
ロッキングチェアーに座り
つかつかつか。「所ちょ、うぅん、
むっ、来たなぁ~、魔王っ。
平和な時を過ごす人を
「
おっ、おおおぉぉぉ~~~、メイド服の
「あーーー、さくたんっ、
だんっ。どたどたどた。「あーーー、おっちゃんやらしいぃーーー、セクハラッ」
「セクハラですねっセクハラですねっセクハラですねっ」
「あ、いやっ、さくたん、
ばこっ。・・・ぅ~~~、本能に
「
「だぁ~てぇ~、
「しなければ良いでしょうよっ、痛いんだよっ、木のお盆だよっ」
「日常って、ほっとするじゃないですかぁ~、ねぇ~~~」つかつかつか。
「「「Yeah~」」」ぱちん。ぱちん。ぱちん。
なっ、カウンター越しにハイタッチ。
さくたんも
「数の暴力だぁーーー」「嫌だなぁ~~~、おっちゃん、真理だよ」
「さくたんっ」「あーーー、おっちゃんがいじめるぅ~」
がたがたがた。「「「妹をいじめると、ただじゃ済みませんよっ」」」
「はいはい、もういいよぉ~、それで何」
「「「「ふん」」」」皆して親指立てるなよ。
ミス・テリーやかぴたんが汚染されてなければいいけど、・・・無理だよなぁ~。
「おっ、あの脇道分かりました」
「あ~、それで、
「はぁ~~~い」「悪いけど、皆も手伝って閉めてくれない」
「皆、おっちゃんは」「お~さくたん、俺はね、ここを守るっ」「もう聞かない」
ささっと臨時休業にしたのだが。
「
「はぁーーー、あ、け、の、さん何言ってのぉーーー、
「あっ、じゃぁ~私がさくたんの隣で」「「あ~~~」」
ロッキングチェアーを、真ん中のソファーの前のテーブルの所まで移動させた。
ソファーは詰めても3人、1人はロッキングチェアーに座る事になるので、誰がさくたんの横に座るかを決め様としている。
「あーーー、もうっ、私がおっちゃんの横のロッキングチェアーに座るっ」
「なっ、何言ってるのさくたん」「だっ、だめよさくたん、
「やっ、止めた方が良いと思うさくたん。子供ができちゃよぉ~」
「できるかぁーーー、早く座ってくれ」「「「ぶひぶひぶひ」」」「ぶひぶひ言わないっ」
ぎしぃ~。「あ~これ楽ぅ~~~」「でしょぉ~」
ぎしぎしぎし。「うん、離れたくない感じわかるぅ~、あっ、
「はっ」えっ、見えるのっ。
「おっちゃん、見えるわけないでしょぉ~、黒なら
「んーーー、なんだよっ、皆して、にっとかっ、はいっ、始めるよっ」
たくぅ~、思いっきり汚染されてるじゃん。
「はいっ、
「おっほん、桜花、モニターに最新の地図と古い地図を重ねて表示して」「は~い」
タブレットをテーブルに置いて、
「これ、
かたん。「そうかな」俺は立ち上がり、さくたんの方へ。
「きゃぁ~~~、襲われるぅ~~~」「襲わないから、立って」「うん」かたん。
「よっ」がったん。「はい、いいよ」「ありがとねぇ~、おっちゃん」モニターへ向けた。
「くぅ~~~」「あの椅子、重いのよ」「そうなんですよねぇ~~~」
俺は自席に戻り先を
「まずこれまでの観測点を認識して
「県道44号の左側に書いてある大足トンネルと言うのが、あのトンネルですかねぇ~」
「そうよ
「じゃぁ~、十字路とトンネルの真ん中辺りに、上から灰色の道が繋がっているのが車を見失ったT字路なの」
「そうよさくたん」
「ねぇ、灰色の道の先、県道44号を
「
「また随分な道だねぇ~、
「はい所長、この道は現在
「現在は
「その様です。所長」
「気付かないはずねぇ~」「そうね」「ですねぇ~、反則ですねぇ~」
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