第12話 第2観測点 暗箱を覗く

>ZCEH年06月30日23時25分■


 サァーーー。ぎーーー。ぶぅ~ん。・・・かちゃ、ばたん。

 たっ、たっ、たっ、たっ、たっ、「警官をめやがってっ」

 ピンポン。・・・ピンポン。「ん」かちゃ。


 「入るぞ」すたすたすた。「ぅ~、ぁ~、・・・ぐぅ~」

 すたすた。「・・・女、お楽しみ中か、ざけんな、金で買収出来ると思ってんのか、ぼけっ」


 すたすた。かちゃっ「おいαアルファっ、金っ」

 「ぉぉぉおおお~~~、いぜぇ~、俺のをくびり切るぐらいしめてくるぜ」


 がちゃっ「何をしてるっ、女性の首から手を離せっ」「ぅ、・・・ぐぁ」

 「ん~~~~~~」「きゅっ、・・・ぅぁ」「早くっ」

 「あ~~~言われなくと離すわ、死なれちゃ、1円にもならねぇ~からな」


 「早く離れろっ」「・・・お~、がっつくなよ、今抜くからよ」

 ばたばたばた。「おい、しっかりしろっ」「ぁはっ」「あ~しばらくすりゃ吹き返す」


 「何やってんだっ、αアルファっ」「ぐぐぐ・・・はっ、はぁ~~~」

 「見りゃわかっんだろ、えっちだ、えっ、ちっ、がははははは」


 「おい、君、しっかりするんだ。お~まえ、殺すところだったんだぞ、殺人未遂の現行犯で逮捕する」

 「ほら、生き返ったろ、こいつ、もうこのプレイじゃないといけねぇ~んだよ」


 「はぁ~~~、あほかおまえっ、近付くなっ、早く救急車を呼べっ」

 すた、・・・すた、・・・すた。「ちゃか持っててもよぉ~、俺に勝てんのか一人で、くくくくっ、手が震えてんぞ、この国のポリコーは人撃ったことねぇーだろ」


 「うるさいっ、早く救急車を呼べっ」

 すた。「嘘じゃねーって、俺の仕込みは完璧だ。どうだ。自分で確かめてみろよ」


 「はぁ~何をっ」

 すた。「おいおい、かまととぶってんじゃねぇーよ、こいつと一発やってみろよ」


 「俺は警官だぞ」

 すた。「警官だって、えっちはするだろぉ~、確かめてみろよ、しめてやってくれよ」


 「ばか言うなっ」

 すた。「ほら、ちゃか、降ろせよ」すちゃ。「お~それで良いんだ」

 「しかし」「何迷ってんだよ。仕事、終わってんだろう」


 「あ、あ~」

 「なら問題ねぇ~、プライベートだぁ~、誰とえっちしようととやかく言われる筋合いはねぇ~わなぁ~、・・・だろう」


 「かっ、金、返すぞ」「そう言うなよ、気持ちだ気持ち、なぁはめてやれよぉ~」

 「はっ」

 「こいつ、17でよ、覚えたばっかりでよぉ~、俺だけじゃ物たりねぇ~んだわ」


 「未成年」「体と心はなぁ~、線引きできねんだ。お前、警官だろう、救ってやれよ」

 「救う」「そうだぁ~救う~んだよ、見ろぉ~うつろな目でお前を見てる」

 「だが」「満たしてやよぉ~、このまま出してもよお~、別の男をくわえるだけだ」


 「そ、そうだな、今はプライベートだ」

 「それでいいんだ、こいつも喜ぶwinwinだぜ、まぁ俺の後だが気にすんな、ぐわいはぜっぴいんだ。服脱いで待ってろ、薬持って来てやる。1回で終わるとこいつが可哀かわいそうだろう」


 「お、おぉ」がたがたたが。「ほらよED治療薬だ。8時間はいけるぜ」

 「う~」ごく。

 「飲んだかぁ~、効いてくるのは15分ぐらいだ、ちちでも揉んで高めてやんな」

 「あ、あぁ」


 「どうだぁ~い、ぐわいいだろぉ~」「ぁっ、・・・ぁっ、ぅ」「あ~いい」

 「じゃぁ~頸動脈をゆっくりしめてやるんだ。息が出来なくなるようにな」


 「こ、こうか」

 「お~~~さすが警官だぁ~良くわかってんなぁ~、そうだ殺してやるんだ。死ぬ時によう~、脳内麻薬ってのぉ~、どばどば出るらしくてよ。普通じゃ味わえない快楽が来るらしい、そん時のめがいいのさぁ~、まぁ戻る時が死にたいぐらい苦しいらしが、俺には関係ねぇ~」


 「おっ、ぉぉぉ、な、ぉぉぉ」「ぐ、・・・ぁ、・・・ぅ」しゃぁーーー。

 「お、おほほ、漏らしたか、そんなにいいのか」


 がたっ。「ぼけっ、早く手をはなせっ」

 ばっちっ、じゅるじゅる。どたどたどた。「・・・何すんだっ」


 「バカがっ、め過ぎたんだよっ」どんどんどん。「くそっ、戻ってこねぇー」

 「ど言う事だ」「お前警官だろっ、死んじまったから、小便が漏れ出て来たんだっ」


 どんどんどん。「戻って来いっ、まだ1円も稼いで無いんだぞっ」

 「・・・脈が戻ったっ」ばたばた「・・・息は」


 「弱いな、この女はもうだめだ、捨てるしかねぇ」

 「おっ、まっ、捨てる、生きてるんだぞ」

 「一時的に戻ったが、直ぐに死ぬ」「病院へ」


 「現職警官が、未成年を淫行の末に、殺人未遂、雑誌や新聞、TVが喜ぶな」

 「じゃっ、どうすれば、そうだ、この子、誰なんだ」


 「お~言ってなかったかぁ~。γガンマの女だ、迷惑料の連帯保証人で、体で払ってもらう事になった。今トラブルを起こしてファミリーの連中に迷惑かけたくないからな、γガンマにも本人にも確認した。βベータだ。まっ、こいつは違うと言い張って脱がねぇ~から、γガンマの指を潰して行ったら、やっと脱ぎやがった。ぴーぴー五月蠅うるさいし、味見の邪魔だからγガンマたたき出したけだな」

 「じゃっ、じゃぁ~恐喝きょうかつ事件の被害届を取り下げれば良いのか」


 「いや、もうそれはいい」「なっ、何をしろって言うんだ」

 「助けてやる。これからお前は俺達のファミリーだ。裏切らない限り助けてやる」

 「わかった、わかった何をすればいい」


 「付き合え、今からこの女を捨てに行く、あてがある。俺の言う事を聞いていれば、ファミリーが国外逃亡でも何でも手伝ってやる。金が欲しけりゃくれてやる、もっと若い女でも男でも、何人でもあてがってやる」

 「わかった。一蓮托生いちれんたくしょうだ。俺が死ねばお前らの組織は壊滅かいめつさせられる。情報が渡る様になっているんだ」


 「ふっ、ふふふ、良いだろう。互いの足をくさりで繋いでこそ強いきずなのファミリーだ」

 「それでこれからどうする」


 「言ったろぉ~、捨てるんだよ。俺の車に乗せる。運ぶ、手伝え」「わかった」

 「俺の車を開けて来る。女を玄関まで持ってこい」「何とかする」

 「布団ごと引きずって来い」たたたたた。


 「ぉ~」すたすたすた。「うし」す、すすぅ~。「う~~~ん」す、すすぅ~。

 「ぅ~、・・・けほっ、・・・ぅ~」「今からでも、・・・考えるな」す、すすぅ~。


 「お~し、お前、そっち持て、そういやぁ~名前、何だったけなぁ~」

 ざっ、ざっ、ざっ。「Δデルタだ」「よぉ~Δデルタ、後ろに積め」

 ざっ、ざっ。「荷台か」「ただの肉塊だ」

 「いやっお前、まだ」「さっさと積めっ、丁寧にな、まだ死なれちゃ困る」


 とん、とん、がたん。「お前が運転しろ、車は後で処分する」ばったん。

 「何処どこに向かうんだ」「俺の言う通りに運転しろ、おら、キーだ」

 「ふん」「乗れ」かじゃ、かじゃ。ばたん。ばたん。シュ~~ン。ズザザザァ~。


>ZCEH年07月01日0時30分■



 俺は顔が上げられない。

 これが俺の同胞、同僚、警官、なんてこった。

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