第4話 出来てますよぉ~
窓から差し込む朝の光、
BGMはパイプオルガン、バッハの小フーガト短調。
特別に置いて貰ったロッキングチェアーに、深々と身を沈め
ブルーマウンテンの
いつまでも、いつまでもこの日々が続いて欲し。
あっ、
つかつかつか。「所ちょ、うぅん、
「あ~
「・・・ぃ~たっ、
星って、ほっんとぉ~に見えるんだね。いったぁ~。
「所ちょ、マスター、セクハラですよっ、セクハラっ」
「
「女の子がセクハラに対する自衛手段を取っただけですぅ~、許されますぅ~」
「女の子って」「あーーーまたぁーーー、私25です、あっ19ですぅ~」
嘘つけっ。「何だよぉ~不平等だなぁ~、それでぇ~何」
「おっ、この前の案件の報告書が来てます」「見たっ、どうだった」
ロッキングチェアーの定位置で頭を押さえながら聞く俺、
「まだ一週間だよ、
「何年も経過してますし毎回ですけど、関係者の記憶も薄れていますし、物証なんてほとんど出ませんし」
「じゃぁ~何も分からなかった」
「う~んちょっとだけ。ZCEH年6月28日22時以降、被害女性が
「そう、
「映って無かったそうです。ただこの4時間の間に
「ほう、それで」「『壁と
俺はタブレットを見る。書いてないね。
「あ~そう、でもガソリンスタンドの防犯カメラに
「ええですから素直に受け入れると、
「はっ」俺はタブレットを見る。書いてない。「
「もう一点、被害女性のご家族から証言が」
「何」「
俺はタブレットを見る。あ~
「当時も話されたそうなのですが、ご家族の話では『娘は赤いパンプスは持っていません。あの日娘はコンビニでも行く様な軽装で、
俺はタブレットを見る。書いてねぇーーー。
「
「えええぇぇぇ~、同じ警官として最悪じゃん」
「ですよねぇ~、予算申請書出来てますよ、出来てますよぉ~、しますよねぇ~」
あれれぇ~、
カウンターの向こうから期待に満ち満ちた瞳が、ひぃ~ふぅ~みぃ~・・・六つ。
「えっとぉ~、どの辺り見に行こうか。この前みたいにさ、もう完全にR18だとさぁ~、皆業務忘れてそっちばっか見るじゃん、さくたんもミス・テリーもかぴたんも、興味深々でしょう。俺が死ぬだけじゃすまないでしょぉ~」
量子探偵の業務は、下手をすると地球上の生物が
重力波を創造する時、まぁ~だいたい、しんどい事は俺だ、発生源となる。
ミス・テリーの能力はコントロールを
体重70kgの俺が、e=mc二乗に従うととんでもない事になる。
かぴたんも
少なくとも二人は、
「ぇぇぇえええ~~~、大丈夫ですよぉ~、
寄ってたかって何教える気だよ。
「本当、大丈夫ですよ、この前の事を教訓としてさくたんと、ちっ」
ねぇ、ちょっと、今舌打ちした。
「ついでに
ちょっとぉ~、一応ここ公的機関で公費で
「あ~OK取ってありますよぉ~。世界が
「そ、そぉ~か、通ちゃったか」
「あ~でもこの改修のお
「えっ、何したの」
「これまでは床面積3×3m、高さ2mの範囲がMAXだったでしょう」
「あ~そうだね」
「でも今回データを蓄積して、後から桜花1、2を使って数回に分けて取得したデータを繋ぎ合わせられる様になったんですよ」
「えっとぉ~、例えば床面積6×6、高さ2mの空間を観測する時は」
「同じ日時で、座標を少し変えて4回行います」
「・・・費用も4倍」
「起動時がお金喰いますからねぇ~、連続稼働していれば2倍、ぐらいかなぁ~」
「その見積り、通ったの」
「はぁい、○○年××月▽☆日、ホテルに奥さん以外の女性と泊ってましたよねぇ~、と
調整試験とか言いながら、こんな事してたのか、世界の敵だな、こいつ。
本業だから仕方ないか、良い笑顔するなぁ~。
「それじゃざっくりと、俺はまず、遺棄の現場に誰がいたのかを見るべきだと思う」
「ええ、皆も同意見です、6月28日22時以降、被害女性の居場所が特定できない以上、そこに居た人物から殺害現場と真犯人を探すのが良いかと」
「じゃぁ、それで予算申請出しといて、後融合炉の水素、在庫あった」
「あっ、確認しときます」
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