第69話
大天使が槍を構える。
「なんの!!」
俺は刀を背後に隠すように構え、振り向きざまに大天使の左肩の甲冑のつなぎ目を刀で貫いていた。
超強力な突きだった。
大天使が遥か下方へと落ちた。
「この勝負! 俺たちの勝ちだ!!」
海賊たちも天使たちも散り散りになり、伊達政宗全軍によって倒されていった。
――――
「わかった。わかった。俺の負けだ……そら、倉庫のカギだ。天使さまたちも敵わないんじゃ、しょうもないわなあー。完全に負けだなこりゃ」
ベンジャミン・ホーニゴールドはクラスのみんなが押し込まれている大きな倉庫のカギを俺に手渡した。
潮風が心地よいベンジャミン号の甲板で、俺は降伏を勧めていた。
「いやはや、天使さまよりも強いんじゃ。こりゃ全世界海賊共和国は諦めるしかないよなあ。まあ、お茶でも飲んで今後の事でも考えるさ……でも、助かったようなものだよなあ。お前の子分たち……食いすぎだったぞ。非常食も食っちまうんじゃないかとハラハラしていたぜえ」
「ハハ。そりゃ悪かったな」
「そうだ。手を組まないか。そうか……お前が俺たちと組んでくれればなあ……またロマンに向かって突っ走れるんだがなあ」
カモメが数羽。空を飛んでいる。
ベンジャミン号はあの激戦でも無事だった。
「楽しかったぜ! またやろうな!!」
「おいおい! 冗談はよせ!!」
「あっはは!」
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