第66話

 下の方から海賊たちの驚きの声が上がっている。

 海賊たちには伊達政宗の全軍をぶち込んでいる。

 俺は一部の武将と一個大隊を連れて天使たちと戦うことにした。伊達政宗の戦力って、こんなに強いのかなどど思っていると、目の前の天使たちがそれぞれ口を開けた。


「風ノ助くん! 光が来るぞ!」

 楠田先生が叫んだ。 

  

「よーっし! 風よーー、風よーー、集まれーーーー!!」

 俺は周囲の風を大量に手のひらに集めた。


 急激に収束していく風はそのまま物凄い力になった。

 よっしゃー、風力で弾いてやるぜ!


 天使たちの光のビームが全ての口から放たれた。

 俺はその中央へこれでもかって収束した風を放つ。

 風は空気を穿ち。

 天使たちのビームを大幅に逸らしていく。


「風ノ助くん。いや、他の人たちも天使たちの着ている甲冑はこの時代の刀じゃ斬れないんだ。だから、甲冑のつぎはぎを狙って斬ってくれ。風ノ助くんはここで、あ……今は空中だね。でも、いいや。しばらくは、ここで踏ん張っていてくれ。光のビームは君の風の力でないと、どうしようもないからね」


 楠田先生は長刀を抜いて、天使の群れに早速飛び掛かった。


 連れてきた伊達藤五郎成実と名参謀の片倉小十郎景綱と2千の部隊は、楠田先生のこれからの天使たちとの戦い方をよく聞いてくれたようで、それぞれ、煤野沢と天使の群れへと雪崩こんだ。


 辺りは剣戟の音と鬨の声で包まれた。


「う、うーん。俺ってば……大活躍ができじゃないか……あ!」


 前方から大天使が猛スピードで向かってきた。

 

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