第54話
…………
空間の中では、俺は物凄いスピードで飛んでいた。
今までのスピードが大したことないない信じられない猛スピードだった。
周りの景色は大海原だから、青い色自体は変わらないんだけれど海が遥か後方へと巨大な掃除機で吸まれているみたいな光景だった。
前を進むベンジャミン号も超ハイスピードで走っている。
「一体? どこまで行くんだ?」
急に周囲の空間が止まった。
下方の大海原も停止した。
ベンジャミン号はそれでも急発進して、前方に出現した光る小島へと向かう。
「う、う、う、うーん……。??? 天使がいる?」
風に乗って、小島まで飛んでいこうとすると、うようよと羽の生えた光を纏う天使たちがこちらを向いた。
一体の天使が大口を開けた。
その口の中から光が迸る。
寸でで躱すと、大海原に照射された光は海の真ん中に大穴を空けた。
ジュウジュウと大規模に海水が蒸発してしまった。
「ま! 待ってくれー! 俺はクラスの仲間たちを助けたいん!! っだ!! ひええええええ!!」
全部の天使たちが光を発する口をこちらに向かって開けていた。
「風よ!!」
高出力の光の束が俺に向かう。
風で防げるのか?
やってやらああああああーーー!!
身体を包む風がジュウジュウと煙を発している。
「ウキキキキイ―――」
なんだか俺の周囲が熱くなってきていた。
だけど、風の出力をグンっと上げた。
このままじゃあ……。
どうしようか……。
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