第48話
「え?!」
松の木が突き出た廊下を楠田先生と共に走っても、頭の中はこの世界の謎で一杯だった。
「海賊の野郎どもを三人捕まえたんだ。今は、家来たちが座敷牢に入れているんだよ。その野郎どもからクラスのみんなの情報をなんとか聞き出そうというのが、戦っていた風ノ助くんには悪いけど、今の大至急やるべきことなんだ」
「へ? 立夏ちゃんと豊子ちゃんは?」
「ああ、無事だよ」
楠田先生は道中。座敷牢まで俺を呼んだ理由を話してくれた。
海賊の野郎どもを捕まえたって?!
う! 海賊たちがどうやってクラスのみんなをさらったのか? 相手の規模は?
どうして来たのは仙台つまり奥州なのか? などなど確かに情報を聞きだすのは凄く重要なことなんだ!!
城内は家来の数が目に見えてかなり少ない。まだ竜巻の隙間を見つけた野郎どもと戦っている最中なんだ。
こんな緊迫した時だからこそ、早めに聞きださないと……。
時間……掛かるかなー……。
楠田先生は座敷牢へと続く引き戸を開けた。
「もう! 腹いっぱいだよーーー!」
「食えねえでやすーーー!」
「無理っスよーーー!!」
野郎どもは、茶碗に山盛りのご飯を盛られ悶絶していた。
煤野沢だ。
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