第40話

 砲弾はどんどん次から次へと撃たれている。

 多分、海賊たちがありったけの砲弾を発射しているんだ。

 海が砲門からの煙で夜のように真っ暗になるほどだった。


「こ……! このままじゃ……?! ウキ―――!!」


 俺は竜巻の間から海賊船一隻一隻に突風を発した。

 凄まじい風力によって、海賊船は一つ一つひっくり返ってくれた。


「よし!」

「おおおおおーー!」

「うおおおおおーーーー!!」


 野郎どもがどこかから本丸までサーベルを振り回しながら走って来た。


「いかん! 風ノ助くん! 陸では野郎どもが本丸を再度攻めて来てしまった! どうやら竜巻の隙間を見つけたんだ! であえーー! であえーー!」


 楠田先生が抜刀し、家来たちを大声で呼ぶ。


「御意ーーー!」

「御意にーーー!」

 家来たちはわらわらと海賊相手に勇猛果敢に向かって行った。

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