第38話

 俺は一の丸、二の丸を勢いよく駆け巡り、本丸の茶室に立夏ちゃんと豊子ちゃんがいるのを見つけた。木の香りがあって、とても趣きを感じるけれど、何か変だ!


 あ、そうか!

 きっと、この城には女中たちがいないんだ。 


 海賊たちが攻めてきてから、女中たちも逃げちゃったんだ!


 立夏ちゃんと豊子ちゃんは、仕方なく茶室でお茶漬けを静々と食べていた。


 これじゃあ厨房に行っても意味ないかなー。


 じゃ、俺も!


 俺はそそくさと立夏ちゃんと豊子ちゃんの近くに座り。お茶漬けを用意した。


「いただきます!」


 お茶漬けにパクつく。


「美味い!」

「風ノ助くん。今日はありがとね」

「あんたのお蔭で、助かったの」


 お茶漬けを食べながらの女の子二人からお礼を言われた!


 やったぞーーー!

「じゃ、行ってくる!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る