第17話
「あ、風ノ助くんの朝ごはんはもうないわよ! 煤野沢くんが食べちゃったの! ……厨房にはまだあるかも」
立夏ちゃんが山盛りのご飯片手に言うので、俺は向きを変えた。
このお城の厨房へと一目散に駆けだした。
「うおおおー!!」
前方に厨房らしきところを見つけて、俺はひたすら走った。
途中、厨房の入り口付近で家来が数名。
俺にしがみつく。
「政宗さま!」
「政宗さまー!」
「政宗さまー! きゃつらが、来ましたぞー!」
「飯ーー!! 無視だ! 俺には朝ごはんがどうしても必要なんだー!」
俺は厨房へ飛び込み。女中をどかしどかししながら、奥の大きな鍋に頭ごと突っ込んだ。
「美味い!! このなんだかよくわからない味に匂い! そして、歯ごたえに舌ざわりのなんと奇妙な! じゃ、行くぞ!」
鍋の中身を全て食べ終えると、俺は一目散にお城の外へと家来を連れて飛び出した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます