第4話

「AIでの調整完了。じゃあ個々のケースの調整いきます。」

「データ上がってきたぞ」

僕らの世界では心が観測できるようになっています。

なのでアフターケアの際はAIで心の調査を行った後出てきた心を5段階に分けて緊急のものから順に対応していきます。

「山瀬ゆきさん緊急です自殺願望が強い状態。人間不信の状態です。母親との関係は最悪です。修復を試みますか?」

「補助入るか?今首くくろうとしてんだろ?」

「補助入ります!」

補助とは僕らが体を操作することだ。

僕らは自殺しようとしてる人たちを救うために自殺を失敗させるように行動してる

「緊急は脱しました」

「他、データ上がってきたの見ろよ!緊急なら補助入れ!」

「はい!」

「フェーズ5の班は忙しそうだなこっちもデータ上がってきたから仕事しますか!」

僕らフェーズ4の班は思考改善の為に動いてます。

「弓矢晴斗くん他害傾向あります」

「中身はどうなってる?」

「人間不信から来るものです。否定され続けた結果誰もが嫌いになってしまったようです。」

「OK。パターン5で行くぞSNSで友達になる作戦だ」

「おけ!俺それ得意です!友達になりに行きます!」

「アカウント名気をつけろよー」

「猫で行きます!」

この猫で行くとは、僕らのしている事が神様のしていることのようだから

ネコと和解せよというネットミームにあやかって猫というハンドルネームに先輩がした事がきっかけで僕らの通称は猫となった。ちょっと恐れ多い気がするんだけど……まぁいいか

「待ってろよ晴斗くん!俺が友達になりに行くからね!」

「アバターで友達作戦も並行してやっていきます?」

「親切な知らん人作戦で行くか?会社とかはアバターでは無理だ戸籍がしっかりしてるから晴斗くんが困ってることがあったら自然にアバター使って助けるでどうだろう?」

「おけおけ!」

「じゃあ既存の人との関わりを良好にする作戦ですかね」

「人権問題で緊急時を除き操作することはなるべく避けて欲しいと言われてるからな困ったな」

「俺はガンガン操作していいと思うんですけどね」

「心の中身を観測しながら調整していきましょう」

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