第3話

「まったく……私たちがいなければ私たちの世界は非難轟々戦争でも起きてるよ……」

「別の世界を見る目についてだけど、上のおっさんが真実を知られるのが怖すぎて目は作るなとか言ってる……」

「さらに俺らに罪を重ねろというのか……」

僕はふと疑問に思った。

「僕らは何でレコードと自分たちが作った平行世界しか見れないんでしょうね」

「未来のレコードがあるということは僕らの作ってない生きている平行世界もあるはず」

「研究者の言うことにゃ生きている世界は俺らと俺らの子供の世界だけで後の先輩方の世界や親の世界は戦争でとっくにぽっくり逝っちまってんじゃないかと言われてるよ……」

「未来のレコード探索を続けているのだけどなかなかレコードを作る世界に辿り着かないってさ」

「未来のレコードは俺らみたいに寄り道しねえの……一本線なんだよ。だからいつか辿り着けるとは言われてるが」

「私たちが新たな選択肢を作りすぎなんですよね」

「さてっと作品の被害者の数を割り出してみたんだが一億……」

「ほぼ日本国民、全員じゃないすっか」

「撮るんだったら目撃!ほのぼの家庭!とかにしてくれよ……」

「どう調整する?」

「家族愛、隣人愛をテーマにした作品を流行らそう」

「それって宗教の役割じゃないですか」

「俺たちがその宗教への信頼を壊したんだから宗教は使えねぇよ」

「なるほど」

「AIで調整入れます」

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