第4話 金縛りといわれるもの

電話の向こうでは、とにかく困っているので助けてほしいというもので

あまりお互いの事を知らないで卒業してしまったけれど、私に出来る事であれば何とかしてあげたいと思いました。

話の内容を簡単にまとめると「今まで一度も金縛りというものになったことがなかったが、家の前でひき逃げ事件があってから、毎日金縛りにあい辛い」というような内容だったと思いますが、その話を聞いて「何故私に頼むのだろう・・?」

殆ど話もせず卒業してからも連絡を取り合っていた訳ではなかったことなど考え合わせると本当に困っているのだと思いました。

何もしてあげられない事の申し訳なさから「どうして私に連絡をくれたのか?」と聞き、その時初めて学生時代に私の周りでは不思議な事が起こるという話をしていたことを聞きました。

本当に困っている様子でしたが私にはその自覚は無く、中途半端な気持ちではいけないと考え、不思議な力は無いのだから助けてあげたくても何も出来ない事を伝えました。

「でも、とにかく辛すぎて睡眠もちゃんと取れない」


「助けてあげたいけれど私自身金縛りみたいな事になった経験も何も無い」


「何も出来なくてもいいから一日だけ泊まりに来てほしい」


「泊りに行くだけなら出来る」


こんな感じのやりとりがあり流れから泊りにだけは行ける事から話がそちらの方向にながれていきました。


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