第3話

最初で最後となったクリスマスデート。


どこに行こうか、何をしようか、考えるだけで楽しかった。


デートは私から誘う事が多かったから(タイミングが合わなくて毎回断られたけれど)、何をするか彼に決めて欲しいと思って丸投げしてみた。

結局私が決めることになったけど、電話でうんうん唸りながら考えてる彼が愛おしかった。


当日、お弁当を作ってお互い交換することになって、バレンタインとかはお互い手作りのお菓子作ってたけどご飯物は初めてだなーと思いながら頑張って作った。


人の目を見て話す事が苦手で、身内以外で何も考えずに目見て話して爆笑できるの親友含む3人の幼なじみの前だけだから、目見て話せるようにならないとなって思って、目見て話すことを目標にした。


毎日電話してたけど会った時はやっぱり緊張して、でも好きな場所だったからすごく楽しかった。


クリスマスプレゼントも交換して、お互い本好きだから好きな本渡したら読んだことあるって言われてちょっとガーンてなったけど喜んでくれて、私も可愛いブレスレットとヘアゴム貰って、妹2人いる人にしては珍しく女子の物に疎いから、頑張って選んでくれた事が伝わって凄く嬉しかった。


帰りに付けてたら気づいてくれて似合ってるって言ってくれたことにキュンとしたのは内緒。


映画を見たり少しお散歩もして、あっという間に一日が過ぎていった。


帰りの電車は彼が寝てて朝早かったよね、疲れたよねと思いながら下向いて寝てたから、肩にコテンて乗せようかな、でもそれで起きちゃったら申し訳ないなって思ってただ隣に座ってることしか出来なくて、少し後悔した。


私の最寄り駅に着いたらそこでバイバイ。

緊張と照れであまり顔見て話せなかったし甘えたりもできなかったけど、すごく楽しかった。


これでまた暫く会えないのかな。

バイバイ。

がんばれ、星斗。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

アネモネ 海澤晴菜 @haruna0829

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ