第10話 鳴き声




子どもの死体がそこに転がっている。女の子で、7、8歳ぐらい。長い金髪が地べたに散らかり、左肩から胸が飛んでなくなって、そこから出た血で半分くらいは赤毛になっていた。

びっくりして、失敗した。頭を飛ばすはずだったのに、いると思ってた子供部屋にいなかった。なにしてんの?馴染みない声で話しかけられたから、なにも考えずに撃った。

ついでのように欠けた頭部はてらてら光っていた。

生活で、誰かのはみでた脳みそを見てばかりいる。

大型犬が吠えている。マダラのサボりだ。

踵をかえす。脚が引っかかる。ボロボロになった女の子が動いて腰にくっついて、親父の声で俺の名前を呼んだ。

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