第3話 テレビ台の下からでてきた本そろそろ主人公と同い年になりそうな今日この頃

先日テレビ台の下から思わぬものを発見した。

それは私が中学生時代大好きだった「図書館戦争」。それもでてきたのは「図書館革命」と「別冊図書館戦争Ⅰ」。特に後者は内容をはっきり覚えてないものも、それはそれはすさまじいスピードで読み終えたので印象に残っていた。



「図書館戦争」との出会いは確か本屋さんだったような。基本、「本は図書館で借りる」という家だったのでその日なぜそのような流れになったのか覚えていない。ただその日は好きな本を一冊選んでいいと母から言われた。そんなことは珍しい。私の家はそういう家庭だ。


そんなとき中学生の私が選んだのは最近よく見る、そしてやけに目を引くタイトルであったその本を選んだ。多分そのときはまだその本が6冊にも及ぶ大人気シリーズだとは知らなかった。なにも考えずその本を選んで買ってもらった。


さて読み始めると、何だこの複雑なストーリーは。それもキャラクターの説明が極端に少ない。何度もはじめのキャラクター紹介を参照しながら読み進めたことを覚えている。さらに普段使っている図書館とは全く違う状況の図書館。それはそれはパニックである。そしてなんとか読み終えた後私は、一つの過ちに気づく。私が買ってもらったのは「図書館戦争」ではない。シリーズ二冊目「図書館内乱」であった。


そんなこんなでどうにか中学生の私は図書館戦争シリーズを全巻読み終えた。一巻および三巻以降もあれやこれやいいわけをしておそらく買ってもらったのだろう。私の家にしては珍しい。もしかしたら小学生以来全然本を読まなくなった娘がまた本を読み始めたのが親としてはうれしかったのだろうか。

 しかし、一巻だけシリーズ最終巻にあたる「別冊図書館戦争Ⅱ」のみ買わずに地元の図書館で借りた。おそらく地元の本屋で売り切れていたのだろう。



そして、今年2022年に発掘されたその本それも私史上最速で読み終えた本である。普段大学の授業で使う本ですらまともに読んでいない私であったが興味本位で読み始めた。そして気づいたら5日で全巻読み終わっていた。


本を読んで驚いたこと。それは中学生の時とは比べものにならないスピードで読み終えたこと。こんなところで自分で成長を感じるとは。


本を読んで驚いたこと。本に挟んでいたレシート、おそらくしおり代わりに使っていたのだが、ちょうど10年前のものであったこと。なんかうれしくて昨日買ったスーパーのレシートを挟んでしまった。また十年後の一月に読むことになればいいな。


そして私は唯一持っていなかった「別冊図書館戦争Ⅱ」を自分のお金で買った。さすがに当時の大ブームは落ち着いている。一軒目の本屋で見つけることができた。




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