一章 異世界転…性!?
第一話『異世界転…い?』
燃えるような感覚の後、少女は目を覚ました。
明るい森の中、全裸で大木を背にして。
何が起こっているのかわからないという風に困惑した表情で辺りを見渡す。
木と木と木と草しかない完全な森。
しかも響いてくるのは全く知らない唸り声や鳴き声。
一瞬混乱したものの、少女はそういえば異世界転移したんだと思い出す。
そして、ネットで調べた異世界に行ったらやること5選を思い出した。
「ステータス」
ポロピンと中空にウィンドウが出現した。
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名前 未収得
年齢 0
性別 女性
職業 錬金術師の卵
称号 未収得
スキル 言語
所有物 ワールズブッグ
所持金 0
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「ヴぇ!?」
少女は女の子があげてはいけないような声を出しながら下を見る。
全裸の股関部分だ。
「な、ナイナッタ…」
何がとは言わないがつるつるを見て少女はぺたりとへたれこむ。
よよよ、と外見上泣いているのとは裏腹に少女は自分の状態を確認する。
「(転移前の虚無感とか全部なくなってる…ん、異世界に行ったら特典があるって言ってたけど、この所持品のワールズブッグっていうのが特典かな?)」
少女は所持品の欄にあるワールズブッグを見るとタッチして
10×5の枠が記載されたストレージだが、これより多く入るということはネット情報で知っていた。
一番左上のワールズブッグを取り出す。
右手に取り出されたワールズブッグは小さなメモ帳のような大きさと厚さをしていた。
パカッと開いてみる。
『申告、条件を満たしました。ワールドトークが可能になりました』
『申告、条件を満たしました。職業、スキル、称号を取得します』
『職業が見習い錬金術師に昇格しました』
『スキル、錬金術師の弱魔眼を取得しました』
『スキル、錬金術師の小工房を取得しました』
『称号、異世界の錬金術師を取得しました』
『称号、異世界人を獲得しました』
『称号、人体を知る者を獲得しました』
「へ!?」
突如として鳴り響くワールドトークの声にビビる少女はまくしたてられるような取得の申告にただただ驚くしかできなかった。
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見習い錬金術師
魔力が扱えるようになる
神聖力が扱えるようになる
気力が扱えるようになる
精霊力が扱えるようになる
自然と同調できるようになる
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錬金術師の弱魔眼
錬金術に使用できる素材を目視できる
自分の錬金した物の名前を知ることができる
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錬金術師の小工房
魔力による工房をどこでも使用できる
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異世界の錬金術師
異世界出身の錬金術師である証明
錬金成功率が15%上がる
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異世界人間
異世界出身の人間である証明
経験値取得率が100%上がる
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人体を知る者
一つの魂で二つの性別を知る者の証明
肉体的ステタスが5%上がる
気力が30%上がる
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名前 未収得
年齢 0
性別 女性
職業 見習い錬金術師
称号 異世界の錬金術師
異世界人間
人体を知る者
スキル 言語
錬金術師の弱魔眼
錬金術師の小工房
所有物 ワールズブッグ
所持金 0
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数秒後、少女は落ち着きを取り戻し、ステータスから取得したスキルや称号の効果を確認していた。
簡単に内容を集約すると錬金術師になったよ!他の人より経験値がもらいやすいよ!ってことだ。
ちなみに上記は少女が理解できたことで、互いに反発しあう魔力、神聖力、精霊力を持つという偉業やほとんどの人が認知できない気力を認知していること。
自然と同調、つまり、どのような場所に居ても同調し、完全に存在感を消せるという強みには全く気が付いていない。
この場合、自然とは人工的に作られた自然も入るため、街中で比較的注目を集めやすい容姿をしている少女をこの職業効果で誰も見つけることはできなくなる。
ちなみに、この世界に錬金術師はいない。
薬剤師もしくは神官等ならいる。
しかし、それらの役職で扱えるのは神聖力や気力のみだ。
転移段階で結構なチートなのだが…それを彼女が知るのはしばらく後になる。
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