朝ごはん争奪戦(昼)

テレビ局での生放送が終わり家に帰ったのは次の日の4時だった


「もうそろそろ日が上る時間じゃん…」


部屋の時計を見て呟くすると

NINEが来ていることに気がついた


「誰からだって…まぁ登録してる人十人くらいしかいないけど…」


一番新しいメッセージは駿介からだった


『グンモーニン!テレビ見たぞ、龍介ってやっぱり凄いよな!楽曲作るって話だったけど大丈夫そうか?』


あー確かにそう言われてみればそうだな…


とりあえず駿介に『恐らく大丈夫そう』と送ってその日は風呂に入り寝た


次の日タイマーをセットしてなかった事と久々の遅寝をしたので起きたのが昼を越えていた


「あ"ーやっちまった!朝ごはん食べ損ねた!」


俺には朝ご飯のイカと枝豆を食べないと一日が始まった感じがしないのだ


そこのおっさんじゃんとか思ったやつ夜道に気を付けるんだな!


「いや、まだだ!もしかしたら家族全員が寝坊して朝ごはんを食べてないかもしれない!」


もはや朝ごはんとは言わない時間帯だがそんなことは関係なく急いでリビングへと向かう


「おはよー!今日は珍しく遅かったね~」


妹の紗英がリビングでテレビを見ながら声をかけてきた


「あれ?母さん達は?」


「まだ寝てるよ~何か昨日の夜遅くまで話してたみたいだよ?」


あの二人が寝坊するってよほどのことだな


そう思いながら冷蔵庫の中から昨日茹でておいた枝豆とナナイレブンで買ったイカの熟成を取りだしソファーに持っていって食べる


「何見てるの~?って!」


「昨日お兄ちゃんが出てたやつだよ!いや~意外と気の聞けることも言えるんじゃない普段からそうしてればモテるのにね~」


うれうれ~と肘でツンツンしてくる


「モテるって言われても全然ピンとこないな、そんなにモテたいと思わないし」


「え~何で~男ならハーレム夢見るでしょ普通?」


「すごい偏見!?日本はまずそれはダメだろ」


「そうだけどさー私は見てみたいけどなーお兄ちゃんの子供」


「すまないがその機会は来ないと思うぞ?自分で言うのもなんだがそんなに人との関わり無いしな!」


「誇らしげに言って悲しくならない?」


「なる」


そんな下らない会話をしながら枝豆を食べる

ちなみになぜ焦っていたのかとゆうと父親に枝豆を全て食べられてしまう危険性があったからだ


親子揃って栄養バランスをよく考えない食事をしている


なぜ昨日の夜ご飯の余り等ではないのかとゆうと家族揃って大食いで残らないからである


「それにしても枝豆とイカ好きだね~よく毎朝食べてあきないよね」


「そりゃ美味しいからな一生あきないと思う」


「枝豆イカ教でも作ってみたら?」


「誰が入るんだよそんな宗教…」


「とゆうかさ曲作んなくて大丈夫なの?来週までって結構キツくない?」


「そうでもないぞ?夢の中でもうメロディーは完成してるしな」


何せ俺は夢の中でも物事を考えることが出来るのだ


「本当に寝てるのか不思議だよねぇ~そんな特殊能力私も欲しいよ」


「それはもう無理だとは思うぞ?これだって昔から出来たものだし天性的なものだと思うからな」


「だよね~お兄ちゃんが何でもこなせるのってそのおかげだったりして」


「ワンチャンあるかもな!調べても出てこなかったし」


そんな風にわちゃわちゃ騒いでると寝坊組二人が起きてきた


「夜遅くまで起きてたのに元気だね~若いって羨ましいわ~」


「僕も昔そうだったのかな?」


「いやお父さんは昔からずっと寝っぱなしだったでしょ!」


「そうだったな!じゃぁ今も昔も変わらないっていいじゃん」


「普通年とると早起きするもんだと思うけどな…」


「あ!龍介枝豆全部食べたな!今日の朝食べたかったのに!」


「一回に食う量が多いんだよ!いっつも作るの大変なんだから最味わって食べろ!太るぞ!」


「日々片道一時間半仕事に向かうとき歩いてるやつの運動量舐めるなよ!」


そうだった!この父親電車使えばすぐなののわざわざ歩いて会社に向かってるから運動量だけは凄いんだった!


「ほらほら喧嘩しないの!枝豆買ってこないよ!」


「「すいませんでした」」


「よろしい!」


最近妹が俺より一歩上にいってるかんじがする


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