2話(前編)
「はぁ…疲れた…」
高校からの帰り道、歩きながら思わずそう呟いた。
あの後スマホは没収され、放課後になった瞬間めっちゃ笑顔(目は笑ってない)の担任に捕まり、生徒指導室へと連行された。そこで反省文を書かされたのだが…『今日はお前の生徒指導室へ連行された回数40回記念の日だ!だから反省文もいつもの4倍にしておいてやったぞ!』とか言われて反省文を20枚も書かされてしまった。なんだよ20枚って!多いしそんなに書くことねぇよ!
おかげで15時半に帰る予定が18時になってしまった。2時間半も生徒指導室に監禁されてたのか……部活やってない生徒でそんな時間まで残ってるのは俺だけじゃないか?全く嬉しくないけど。
「あ、そうだ晩飯買いに行かねぇと」
時間の話で思い出した。飯だ飯。
いつもは帰ってから行くのだが、ここからだったら行ってから帰る方が楽だ。と言うことで俺は晩飯を買いにスーパーへと足を運んだ。
◇ ◇ ◇
「ありがとうございました~」
晩飯の材料が入ったレジ袋を持って店から出る。現在時刻は19時ちょっと位。空もそこそこ暗くなってきている。生ものもあるし、早く帰るか…と俺が考えながら歩いていると、
「いいじゃーん俺らと遊ぼうよ~」
「えっと、だから…」
何処からかそんな会話が聞こえてきた。
ふと視線を会話が聞こえた方向にやると、一人の少女にチャラそうな男2人が話しかけていた。少女はどうやら嫌がっているがそれを強くは言えない様子だった。
…あれって、ナンパ、だよな。初めて見たわ。助けた方がいいよな…いや、でもなぁ…今生もの持ってるからな…。ってあれ?
そこまで考え、俺はあの少女の声に何故か聞き覚えがあることに気づいた。もう一度少女を見てみる。腰まである金色の長髪、整った容姿、そしてマリンブルーに輝く瞳…
「檜山じゃん…」
ナンパされていたのは、聖女様だった。その事実に思わずため息をつく。知らない人なら助けなくてもどうにでもなった。二度と会うこともないからどういう結末になったところで知ったこっちゃない。
しかし、檜山はクラスメート、それも隣の席なのだ。学校に行ったら毎日会う。
もしここで助けず、彼女の身に何かあったら…次に学校で彼女を見たとき、俺はきっと罪悪感で押し潰されるだろう。だから━━
「あの~…その子、俺の連れなんですけど」
俺は近付いて、チャラそうな男2人にそう宣言したのだった…。
………後書き………
見てくれてありがとうございました!作者です!
はいそこー!ありきたりな展開とか言わないで!
今回の話しは少し長くなりそうだったので前編と後編に分けることにしました。前編は少し短めです。
あ、それと昨日の話も良いねしてくださった方々、本当に有難うございます!これからも頑張りますので応援よろしくお願いします!
コメントや良いね、フォローとかしてくれるとモチベが上がるのでよろしくお願いします!
後編は明日の7時公開予定です!お楽しみに~
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます