第6話

「付き合う真似...お願いしようかな...

なんか、お嬢様と貧乏陰キャの組み合わせで悪いけど...」


「気にすることはないわ。

本当の恋人同士になろうと言うわけではないもの。気楽に考えてくれて大丈夫。

おそらくは周りがあーでもないこーでもないと揶揄しそうだけど、所詮は恋人ごっこよ」


「そうか。とても気楽だなそれは」


「じゃあ、契約成立ね。とりあえず一週間、この私が恋人のフリをしてあげる」


そう言って彼女は俺に右手を差し出した。


「握手しようってのか?」


「そうね、、契約締結の証しに握手してもらおうかしら?」


「お、おう」


俺は右手が汚れてないか、いぶかしがり、

掌を見てみた。なんか大丈夫そうだ。


ぎゅっ。


「宜しくね、山吹シンジくん」


「こちらこそ、宜しくお願いします」

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