砂漠と孤独

砂漠と化した場所に

今 独りで立ち尽くしている


歩き出せば風に足跡を消され

歩いてきた事を 忘れてしまう気がする


そんな砂漠の空は 

一見高く澄んでいる様に見えるけれども

飛び立てば

自分の居場所を見失いそうで


地に足をつけて見渡しても

高い空から見下ろしても

乾ききった世界では

一滴の水が何よりも遠い


自覚と錯覚が又 交差する


大声を出してみても

返りはしない返事

それどころか自分の声が

かき消される事は 孤独よりも辛い



破れた地図と壊れたコンパス 握り締めて

進む事も戻る事も困難だ



きっと届かない叫びは 自身と重なり合い

同じ顔の姿をしているのでしょう

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る