自らを古代人だと言う、学年一の魔法の天才、キャロ。古代人が何なのかはわかりませんが、その実力から、誰もが彼女を称えます。
一方主人公のヨルムは、剣術は平均以下で、魔法は底辺。
一見全く違う立ち位置の二人ですが、実はキャロ、ヨルムの前でだけ、普段のキリッとした姿とは違う、砕けた素の表情を見せてくれます。
そしてヨルムにも、とある秘密が。ヨルムは誰かのふとももに触れた時、その相手の魔力を増幅できるという、不思議な力を持っていました。
そうなると、その力を使ってチート無双なんて展開を想像されるかもしれませんが、違います。バトルはあって、ヨルムの力も存分に活躍するのですが、このお話のメインストーリーは、謎を紐解くことにあると思います。
ヨルムの不思議な力。それに、キャロの言う古代人。それらがいったい何を意味しているのか。さらに、この国の建国にまつわる謎も絡んできて……
隠された秘密が少しずつ明らかになるにつれ、ヨルム達は思わぬ真実を知ることになる。
魔王が封印されてから、早400年。
封印王国リカッドリアの学園に通う少年ヨルムは冒険者志望だけど、生憎剣も魔法もあまり得意ではありません。
しかし、そんな彼には唯一無二の才能がありました。それはふとももを触った相手の魔力を、何故か増幅させられるというもの。
ふとももに触られた相手は、普段はできない強力な魔法も、使えるようになるのです。
ふとももに触れて強くなるなんて、ビックリですよね。
だけどこの話、内容は結構シリアスです。性格に難有りな王子様から勝負を挑まれたり、王国の建国や400年前の魔王の封印に関わる大きな事実と、向き合うことになります。
そして本作を語る上でもう一人欠かせないのが、ヨルムの友達の少女キャロ。
自らの事を古代人と称する変わった女の子なのですが、一見クールに見えて気を許した者には意外と懐く性格。ヨルムとの掛け合いは、読んでいて和みました。
仲間と強力しながら魔物と戦ったり、歴史の隠された真実に迫るストーリーは、異世界冒険ものが好きな人なら、きっと気に入ることでしょう。
異世界を舞台としたバトルあり、友情ありの物語。まずは読んでみてください。