TOWER of BABEL

 全地に氏族も国も言語もあったが、発音と言葉は同じであった。

 時に人々はシナルの地に平野を得て、そこに住んだ。

──────────────────


「俺たちは全地の民を収める王なんだ! ってことは次のステージは神でも良いよなぁ? よっしゃあ! そうときたら、レンガで神の所まで行って、もっと俺らの名声を轟かせようぜ!」


「「「うおおおおぉ!」」」


 あークソネミ……。あいつら叫んで何やってんだぁ? え、なんか塔とか作ってこっち来ようとしてんだけど……。

 人間らは懲りねぇなぁ! オイ! テメェらの欲望なんざ叶える訳ねぇだろ!


「ピーピー! はいそこ止まってー。ここから先は立ち入り禁止でーす。

 あのなぁ、そんなことしたらもう歯止めが効かなくなっちゃうでしょ。

 はーいはい。という訳でみんな下に降りてねー。それと発音も言葉もみんなぐっちゃぐちゃにしてやるから、今後変な計画立てないように! じゃ、俺は寝るから!」


「そんな馬鹿な……!」


††††††


 以降、セムは500年生きて、子孫がなんだかんだ言って死んでいった。

 その内の子孫であるテラがアブラムとナホル、ハランを生み。

 ハランは父のテラに先絶たれた後、その生まれた地であるカルデヤのウルで死亡した。


 またアブラムとナホルが妻をめとり、アブラムの妻がサライ、ナホルの妻はミルカで2人はハランの娘となる。


 サライは石女うまずめで子がおらず、テラはアブラムとロト、サライを連れカナンの地へ行こうとカルデヤのウルを出たが、ハランの地に着いてそこに住んだ。


 そしてテラはハランにて205歳で死亡。


──────────────────


次回、『ABRAHAM』

アブラハム=アブラム。多分ニムロデよりいい意味ですごい人。

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