第3話 わりきれない気持ち



 わりきれないよ 必要な犠牲だったなんて


 人が死ぬのが当然だなんて


 そんな風には思えないよ


 何かを成すには犠牲がつきもの


 そうかもしれない 現実だから


 私達は万能じゃない


 非力で 弱くて 何もできない事もある


 無駄にしてしまう事もたくさんある


 けれども それでも わりきれないよ


 なくなった命を当然だったと思うなんて


 誰かにとって 大切だったそれを


 思いのないただのデータとして考えるなんて


 どうやったって できやない





「ストーリー」


 あいつは優しすぎる。


 きっとこの仕事には向いていないだろう。


 それがまともなんだ。


 でもこの世の中は、そんなまともじゃない仕事も必要とされている。


 これは、誰かがやらなくちゃいけない事なんだ。


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詩集62 言葉大地の覚醒を待たずして 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032

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