ツクールでエターなる

 最近はレトロゲームばかりに興味がいき、やってるゲームで最近のものといえば『プ○コネR』(それももうすぐ5周年を迎えます!)な麻倉じゅんかです。

 一応、新作にも興味はありますよ。3月には予約してますし。『ルーンファクトリー3スペシャル』を!


 …………。


 さて本題。

 筆者は子供の頃からゲームをやるのものも大好きで、自作ゲームを作ったりなんかしてました。

 子供の頃だったので当然プログラムは出来ません。だから、どこでだったかドラクエのダメージ計算式を知って、それを利用し、紙の上にRPGのデータとストーリーを書いてました。


 そんな筆者が大きくなってから『RPGツクール』他、いろんなゲーム作成ツールと出会いました。当然熱心にゲームを作りました。

 大半は未完成に終わってしまいましたが、それでも何本かは完成しました。

 しかし、世には(どころか周囲の友人や家族にも)一切公開していません。


理由:恥ずかしいから


 そんな中、2本だけ公開したものがあります。

 1つ目はロボット物のシミュレーションゲーム。

 もう1つはRPGツクールで作った作品の『体験版』でした。


 シミュレーションゲームの反応の方は……まあ、例えるなら拙著『異世界君主(以下略』のような感じでした。

 出来栄えもあんな感じで、完成した時にはやりきった事で満足していたんですが。

 後になってみると反省点多数・バグ多数の酷いものでした。


 RPGの方はというと、シナリオもバトルもダンジョンもあれこれ考え、なんとか序盤の精度は出品できるレベルにまで到達しました。

 なので、みんなの反応を見ようと体験版を出したのですが、その時に頂いたコメントは


「難しすぎる」


 自分ではいいバランスだと思ったのに。チュートリアル的にシンプルな謎解きから始め、要所要所でヒントも提供していました。

 一番自信があったのは最初のダンジョンを抜ける直前のボス戦!

 ここまで普通にやって来ればそこそこ苦戦。

 戦闘を控え、駆け足で来ても、キツいものの相手の動きを見極め、キャラを適切に行動させていればなんとか倒せる。

 倒すのが難しいなら、レベルを上げれば当然戦闘は楽になる。


 これは見事な調整、と思っていたのに、受けた評価は


「難しすぎる」


 えっ、どうして? ここまで初心者の方に対しても親切に作り込んだというのに!


 原因が分からず悩んだ末に、筆者はこのゲームの製作を止めてしまいました。




 それからしばらく経って。

 PCの買い替え等で、手持ちのデータはほとんど失われたと思っていました。

 しかし偶然、失われたと思われたゲームのデータを見つけ懐かしくなってプレイしてみました。




 ――近年亡くなられた、ゲーム好きの果てに自分で商業販売のゲームを制作・指揮された落語家の師匠が居られました。

 その方が御自分のウェブサイトで、若い頃に作ったゲームを今またプレイされて感想を載せられました。


 その中に出てくる

 「一体、誰がこんなものを作ったんだ。あっ、オレだ。オレのバカバカ!」

 の一言と同じような感想を、筆者は自分のゲームに持ちました。


 一言で言えば

「これは ひどい」


 作っていた当時は分かりませんでしたが、時間をおいてやり直して、「難しすぎる」と言われた理由がいくつも見つかりました。


1.最初のダンジョンが長過ぎる


 地下から脱出する、というものなのですが、それが全7層。しかも各階にギミックあり。

 エンカウント率も自分のレトロゲーム好きなのが災いしたのか、高い。お陰で最下層(ゲームスタート直後)から全滅もあり得ることに。


2.薬草が大量に必要


 『世界樹の迷宮』を意識したのかどうかは覚えていませんが、ザコ敵戦も、こちらの被ダメージがキツい。

 一戦一戦はそこまでじゃありませんが、さっきも述べた通りエンカ率が高いので累積していって、何度も治療しないといけない。とても魔法では足りず、結果薬草を大量購入しないといけないハメに。

 ――薬草を大量購入しないといけないゲーム。大昔ならともかく今のゲームにどれほどありますか? そりゃあ「難しい」言われますよね。


3.ボス戦がキツい


 そんなダンジョンをヒーコラ言いそうになりながらようやく乗り切った先で出てくるのは、さっきも言った通りバランスのボス。ゲームの最序盤からこれです。到底やってられませんよね。


結論:そりゃあ「難しい」言われる


 これらの問題は全てゲーム最初のダンジョンから。だから言われて当然です。


 どうしてこのことに気がつかなかったのか。

 もしかして「いいもの作った!」と慢心に溺れた筆者は、他の人の視点に立つこと・ゲーム制作の基本やお約束を見失ってしまったのでは、と今は思うのです。

 反省。

 出したのが体験版で、お金を取っていなかったのは不幸中の幸いでした。


 結局、筆者はこの作品をエターなりました(エターなる:ゲーム制作を途中で放棄すること。『エターナル(永遠)』をもじった言葉。RPGツクールユーザーが昔から使ってきたもの、らしい)。

 今でも時々ツクールをいじっていますが、ほとんど完成させていません(最後に完成させたのは、3DS版RPGツクールを中古屋に売る直前に作った、童話・桃太郎のパロディバカゲー)。


 あの時の反省を、今度は小説書きに活かしています……多分。


 あの時も今も、自分の作品の問題点を教えてくれる人がいたら、きっともっといいものを作れる(作れた)と思います。

 ですのでどうか、気づいたことがあれば教えて下さると助かります。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る