学園のマドンナ47人から迫られて困ってます
豆腐もち
第1話 プロローグ
時は令和4年。西暦2022年。春。
俺こと八神湊は憧れであった都内でも超有名進学校、私立神宮寺学園高校の1年生となった。
本当にここまでの道のりは楽ではなかった...
◆◆◆
神宮寺学園は毎年、東大に何十人も進学させ、国公立医大、早慶、MARCHなど名だたる大学進学率を誇る。
ただ、私立なだけあって学費が物凄く高い…
自慢ではないが、八神家にそんなバカ高い学費を払えるはずがなく、両親にダメもとで懇願したが返答は『ノー』の一言だ。
母、和枝(近くのスーパーでパート)からは
『ウチにはそんなお金ありません!家から近い公立高校にしなさい!』と言われてしまった。
父、淳二(中小企業のヒラ社員)からは
『行かせてやりたいのは山々なんだが...
給料が少なくてな...ごめんよ...』と半泣きで言われてしまった。
そんなこんなで神宮寺への進学は諦めようと思った。
◆◆◆
10月のある日。担任から進路相談について母親と交えて三者面談をした際に、神宮寺学園は特待生制度枠があることを教えてもらった。
特待生で入学すれば、3年間の授業料等免除。また、学園が都内にあるわけなので都外からの通学者は寮に入るわけになるのだが、この寮費も免除と至れり尽くせりな話なのだが、特待生の条件というものがいくつもあり、これがまた難題だった...
条件1 中学校長の推薦かつ勉学で優秀な成績を修めた者
条件2 入学後も勉学において校内常時トップ3
を維持しなければならない
……etc
というわけで長々と条件が記載されている。
幸いなことに、俺は頭だけはとても良かった。
校内試験でも常に学内トップに位置し、全国模試でもこれまたトップ。
勉強とは関係ないが、運動に関しては人並みくらいには出来る方だと思う。
そんなこんなで、担任からの助言もあり、家族の理解もなんとか得られ、俺は見事に神宮寺学園の特待生枠を勝ち取ったのだ。
◆◆◆
ただ、これからの学園生活において八神湊が47人の学園のマドンナから迫られることを今はまだ知らない…
学園のマドンナ47人から迫られて困ってます 豆腐もち @daisuke0421
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