第5話 もはや先進国とはいえない事実

先進国である日本は最早、声高に先進国とは言えないほどのレベルになってきている。というのも先進国たる所以は、一人当たりの平均GDPが高いだけであって、実際の幸福度はいかなるものであろうか。他のアジア諸国の方が、むしろ豊かさを享受しているのではないか。資源が乏しい日本では、幸福とは言えないのだ。バブル経済が終わるまでは、日本は高付加価値の自動車、家電製品などを輸出して、右肩上がりの経済は成り立っていたが、1990年代以降は、長期のデフレ経済に陥り、日本は成熟経済の局面となっている。日銀も金融政策により、公定歩合を引き下げ、投資を誘発しているが、ゼロ金利下でも投資は積極的にならず、企業の内部留保だけが増え、国民の賃金には分配されないのが現実だ。税金を下げても人々は貯蓄にまわしてしまい、消費はしないというデフレマインドが浸透している。このような現状では、財政政策も金融政策も効果が無く、政府は構造改革など新たな政策を施行するべきである。その為には新政権が迅速な決断力で速やか行動をとるべきであろう。

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