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しかしまだ、副委員長の席が残っている。
こうなってしまった以上、奏多に副委員長になってもらおうと決めた。
「次に、副委員長を決めます。立候補者は居ませんか」
予定通り、誰も手を挙げなかった。
「では、推薦したい人はいませんか」
ここで、私が手を挙げれば完璧だ。
自信をもって手を挙げた。
しかし、当てられたのは私ではなかった。
「ではまず、りんごさんどうぞ」
「はい、私は西條さんがいいと思います。」
一瞬誰か分からなかった。
でも、西條はこのクラスでは、私しかいなかったはずだ。
去年同じクラスではなかった。
その他にも接点は基本的になかったはずだ。
「すいませんが、私を推薦した理由を聞いていいですか」
自分で考えても結論が出る気がしないので聞いてみることにした。
「去年のことを噂で聞きました。女子のことを自由奔放に動かしていたと。今年もそれをやっていただければ、少し楽になると思っただけです」
自由奔放って言い方私がめっちゃ悪く聞こえるじゃん。
私の私利私欲の為に、纏めてたわけじゃないんだけどな。
ほら、数人の視線が私に刺さってるよ。
「では、次に私は八神奏多さんを推薦します。理由は、彼は去年同じクラスの人ならわかると思うんですが、とても纏めるのが上手だからです。以上です」
「他に推薦者がいないのならこの二人で多数決取るぞ」
誰も手を挙げなかったので、そのまま私と奏多で多数決をすることになった。
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