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なんで、私が頑張っていることになっているんだろうか。


でも実際、私は私なりに頑張っているのは確かだ。


この人は私の何を知っているんだろう。


「私と会ったのって、今日が初めてですよね」



「多分、始めてだと思いますよ」



「じゃあ、何で私のことを知っている感じになってるんですか」



「だって、君の手の指に血豆ができています。おそらくお琴をやっていますね。それも一生懸命に、そんな東雲さんを私は凄いと思っていますし、ものすごい努力家だなと感心しています。」




確かに、今の私の手の指には血豆ができていた。

手の平に血豆ができることは、あっても指に出来ることはなかなかない。


彼は、私が努力していることを一瞬で見抜いたのだ。


今まで、告白してきた連中は私が努力していたことなんて知らないだろう。


でもまだわからないこともある、何で血豆を見ただけで琴をやっていることを見抜いたのだろう。


指に血豆ができることは、琴以外にもあるはずだ。


彼が相当な血豆マニアとでも言うんだろうか。


そんなはずは、ないだろう思いながら質問してみた。


「音海くんは、指を見ただけでなんで私が琴をやっているのがわかったの、もしかして血豆マニアの方だったり………しませんよね」


彼は、笑いながら答えた。

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