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「東雲さんは、面白いこと言いますね。その答えは、簡単で東雲さんの名前『琴』じゃないですか。名前が表しているじゃないですか。それに、君は着物が似合いそうだ」


今までも、名前が琴だからお琴やってるでしょって言われたことはあった。


でもなぜか、彼はから同じことを言われても同じ言葉には聞こえなかった。


「それに、東雲さん学年でもテストの順位、一位か二位にいるでしょ、僕は勉強がそんな得意じゃないから君に憧れるよ」



衝撃の事実だ。



音海くんが同じ学年だということに。


九ノ瀬第一高校では、学年のテスト順位が一位から三十いまで張り出されるのだ。


そこに載っていた私の名前を覚えててくれたんだろう。


何だかすごく嬉しかった。



なんでなのか分からないが、彼には隠し事ができないそんな気がした。



そして、彼に気を許してしまっていることに気が付いた。


久々に話してて楽しいと思えた。


初めて、この人とまだまだ話したいと思えた。


しかし、付けていた腕時計を見ると、門限の時間が既に少しだけ過ぎていること気が付いた。


急いで彼と別れ家に帰ったが、みっちり怒られたのはまた別の話。

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