第29話オーナー

俺は病室のベンチで聞いてみた


   梨花が、オーナーと付き合ってたって

   話し聞いて

   俺思ったんですよ

   オーナーも梨花がすきだったんじゃ?

   って


オーナーは笑うと

   あんな天使みたいな子

   近くに居たら、みんな

   好きになるだろ?って


俺は、

   俺は10年以上好きでしたから


そう言うと

   付き合ってた時はかなり好きだったんだけど

   だから身を引いた。


   同じ店で働いて

   ライトから話しを聞いて

   敵が多いからって、リカを

   守れる限り守った、

   今も、守れるかぎり

   まもってやりたい

   愛だな、好きはとっくに超えた



オーナーは笑った。


   花井さんは?

俺はすこし考えたけど、答えはすぐでた

   

    永遠の憧れです。


オーナーは

   

    ライトにはかなわないよ

    ライトはリカの為なら

    死んでもかまわない

    ってよく言うんだ、


どんなに頑張ってもライトの愛はこえられないんだな。

俺は思った。

誰かを死ぬほど好きになり、妬まず、僻まず

相手の幸せを願えるなんて

誰にもでも起こることじゃない



梨花に幸せになってもらいたいと思えた

俺は、他の人より少し幸せなのかもしれない。


オーナーも。


だから

梨花が笑ってくれたら。

それでいいんだ。


ライトがやって来た

面会時間がおわったんだ。


オーナーは帰りますと言った。

そしてライトの肩をポンポンと叩くと

いなくなった。






看護婦さん達が梨花達の噂をしている。


羨ましいと。


あんなに火傷だらけでも羨ましいか?

綺麗だもんな、2人


   佑月さん?

   佑月さんは大丈夫ですか?

   色々とこう、メンタル的に


あーそうだな、と思いながら


   なんか、不思議と

   思ったより大丈夫です。

   

   それよりライトさんには

   勝てないなってつくづく

   梨花を守る強さ?

   すごいなって


ライトは、

  俺は強くないんです。

  兄が、結局最後はなんとかしてくれる。

  アキラ、兄は本当は、梨花を、、

  あ、いや、、


  兄の彼女はすごく素敵な人で

  仲のいい2人です。

  だけど、たまに兄が梨花をすごく

  大切にしているのが分かるんです

  兄に勝てるのかな?って


俺は


   ライトさんは勝ってますよ

   だって梨花はライトさんが 

   好きなんですから。

ライトは、

   この顔でも、梨花は変わらないで

   居てくれるでしょうか?

俺は

   梨花の胸が溶けてライトさんは

   梨花に対して変わりますか?

と聞いた


   いや、俺は変わらないです

   月は欠けても綺麗です

   リカは月と同じです

     

   ライトさんが変わらないなら

   梨花はかわらないんじゃないですか?

   そもそも

   梨花はそんな事で対応が変わるような

   浅い女の子ですか?


ライトは

   すいません

   佑月さんに、こんな話し


   あ、そうだ。

俺はあえて話した。

   梨花が、初めては大切だからって

   はじめての相手は一生思い出に

   残るからと

   俺の前で梨花裸になったんです。


   本当に天然ですよね?

   俺は、やりませんでした。

   結果初めてはめぐみになりました、

   だけど、無かったことにします。

   だから、俺は童貞です。


ライトは、微笑んで

   じゃあ、俺も

   本当は梨花の初めての相手が

   兄だと言う事なかった事にします


え?

  ライトさん、知ってたんですか?


  はい、気づかないフリを続けました。


俺はつくづく思った


   ライトさん本当に梨花の事

   好きなんですね?

ライトは、

   一目惚れでした。

俺は少し気になっていた事をきいた


   ライトさんは

   なぜ?ホストに?


あー。

   梨花は生活の為にキャバ嬢

   をしてました。

   兄の店で

   兄は、リカの為に店を作ったんです


   え?!

   わざわざ店を?


   はい、白い薔薇の城です。




   ヤキモチです。

   同じ世界に入って

   1番になってやろうって

   そうしたら、すこし楽になるかな?と


ライトも悔しかったり苦しかったりしてきたんだな。


   じゃあ、俺帰りますね。

   早く退院できるといいですね!


俺は家に帰った

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る