第6話誕生日
俺の誕生日がやってきた。
梨花から
何時なら大丈夫?とLINEが来ていた
俺は
8時でどうかな?と
返した
じゃあ境駅に8時!
と返信があった。
今日はいい靴を履いた
スーツもいい物を選んだ
早めに着いてしまった。
梨花から
ごめん、遅れると。
LINEがきた。
もちろん
ゆっくりで大丈夫。と返した
待ち合わせする事なんてないから
時間の潰し方がわからない。
あのー?
と、女性が話しかけて来た。
はい?と答えると
いつも境駅で降りますよね?
私もなんです。
家近いんですか?
私は歩いて10分位なんです。
はあ?と返事をした
前から何度か見かけてて
いつも1人だなって。
気になってて
私ミユです。
連絡先交換しませんか?
は?
そうだ、
俺は童貞妄想変態だが
186センチ
オシャレ好きのイケメンだった。
ん?梨花は俺がこの見た目だから
俺を受け入れてくれたのか?
いや
ホストのライトは相当イケメンだった。
あのー?お名前きいてもいいですか?
あ、すいません
連絡先はちょっと、
ごめんなさい。
そう言うとその子は
残念そうに
わかりました。と言って帰った
あの子も俺みたいに俺を想像したり
妄想したりしたのかな?
佑月。待たせてごめんね。
梨花の声に一気に目の前がピンク色になった
佑月ー!逆ナンされてたでしょ?
俺はなぜか、ドキっとした
初めての感覚、なんだこの気持ち?
佑月、モテるでしょ?
身長高いし目立つよね?
いや、え?あ、それは?えっと、
俺はあたふたした
梨花はクスクス笑った。
俺はホッとした。
佑月!ケーキ買って来たよ!
ロウソク小さいの27本にして見た!
穴だらけになるね。
イタズラな顔で梨花は笑った。
ケーキ買ってきたから
佑月の家でもいい?ピザとか取って
どうかな?
もちろん今日は私の奢りね。
あ、うん、全然いいよ。
コンビニで飲み物買って行く?と梨花が聞いた
あ、俺のアパートにワインクーラーあるし
飲み物は一通り揃ってるよ!
本当?なら平気?
うん。
梨花と妄想同棲してたから
2人分の、飲み物がある。
勝手に想像した梨花の好きそうなお酒
もある。
誕生日だが、いよいよ、引くほどの変態を
実際見せるわけだ。
大丈夫かな?
お邪魔します。
梨花は綺麗にパンプスを端に揃えた。
俺は梨花用のふわふわスリッパを出す
何度1人で出しては1人事を言ってきただろう?
ハイ、スリッパどうぞ。
うわーふわふわ可愛い。
ありがとう
梨花はありがとうをたくさん言う
加湿器をつけた。
加湿器?ありがたい。私乾燥きになるんだよね?
やった!合ってた!梨花は加湿器を使う
俺の妄想!!
ピザを頼んだ、
ビザが届いて、俺はなに飲む?と
冷蔵庫を空けて見せた
あるコロナ!
中学の時一緒に飲んだよね?
なんか瓶がカッコよく見えたよねあの頃!
コロナにする。
あの日と同じコロナを全く違うシュチュエーションで飲むなんて、夢だ。
梨花はケーキを出した
プレートにユズキと書いてあった
梨花はイタズラする子供みたいに
たくさんロウソクを立て
慣れた手つきですべてに火をつけると
電気を消した。
梨花は
綺麗な声で
ハッピーバスデーと歌いだした。
俺は、マリリンに歌ってもらうケネディの気分だ、
ハッピーバースデー佑月ー。
と歌い終わると
小さな声で
消して!と言った
俺はふー!と消した。
おめでとう。と言って電気を付けた。
梨花は切らないでホールのまま食べちゃう?と言った。
見た目に反してまるで子供みたいだと思う
一面がチラッと見える
俺の妄想には無い梨花だ、
梨花はフォークで大きくケーキを取ると
口の回りいっぱい、クリームだらけにして
笑った。
妄想より、可愛い。
食べながら瓶でダイレクトにそのままコロナを飲んだ、その顔は中学生のあの時と変わらなかった。
梨花の耳が真っ赤になった
あの時と同じだ。ふと梨花の腕に目をやった
あの時つけられた、幾つもある、タバコを押しつけられた後。
俺のせいだ!
梨花は
はい、お誕生日おめでとうと
リボンのかかった箱を渡してきた。
ありがとう。
俺は感激の渦にいた
梨花が
佑月オシャレだから
店員さんにオススメを選んでもらったの、
と
箱を開けるとネクタイだった。
柄がとか、どうでもいい。
梨花がくれたんだ。
使えねー。と思った。
梨花は少し声のトーンを落とすと
私とこの部屋で妄想同棲してたんだよね?
と聞いてきた。
俺は思わず、すいません。
と答えた
梨花の物だいたい揃ってると思う
と、言うと。
あのさ、楽な格好ななりたいんだけど
何か貸してくれない?
佑月もスーツじゃ疲れるでしょ?
と。
あ、でも佑月綺麗好きだもんね?
お風呂入ってから着替えたいよね?
と
あ、まあ、
と返した。
頭が追いつかない
変態な部屋に来て順応している梨花
器用なのか?
お風呂沸かす?
私も入っていいかな?
俺は頭に火が付いたようだった。
あ、じゃあ。と
のぼせた頭で
梨花用クローゼットに案内した。
好きなの着て。
えーこんなにあるの?
しかもピケ!最高なクローゼット。
ん?
このリボンの付いた箱達はなに?
あの、、
誕生日や、クリスマスに。梨花に買ってきた物、
あの、気持ち悪いときは言っていいからね
と、言うと
満面の笑みで、気持ち悪〜い!!と言って
爆笑した。
そして、少し悲しそうな顔をすると
でも、ありがとう。と言った
俺は目が潤んだが、耐えた。
梨花に先にお風呂どうぞと言うと
梨花は、お風呂に向かった。
バスルームから
メイク落としもトリートメントも?と
聞こえた、
指摘されると、やっぱり俺はモンスターだ
梨花が、
バスルームから
佑月ー?一緒に入る?と
俺は頭が爆発した。
走馬灯の用にいままでの妄想バスタイムが
頭をグルグル巡った
だ、大丈夫です。
声が裏返った。
梨花はユラユラ湯気を纏い
バスルームから出てきた。
鼻血が出そうになった。
佑月お風呂どうぞ?と
あ、はい
と
梨花が入った後のバスルーム
梨花が浸かった湯船
俺の身体は、女の人に10数年ぶりに反応した
壊れてはいなかった、俺の俺。
バスルームから出ると
ブランケットをかけて小さく丸くなって座って居る梨花がいた
妄想と同じだ、スッピンになった梨花は
さらにあの頃の面影を感じさせた。
佑月?明日日曜日でしょ?
泊まっていい?
なに?
俺は気絶しかけた。
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