カクヨムと小説家になろうの一長一短を考える



私は現在カクヨムを中心に執筆活動をして連載しているのですが、かつては小説家になろうの方でも同時に掲載していました。


今回は、そんな私がカクヨムとなろうのそれぞれの一長一短を考察したいと思います。


小説家になろうの長所と短所


長所

小説家になろうは、読み専が多く、自力で面白い作品を発掘しようとするスコッパーと呼ばれる人たちが多くいます。カクヨムでは既に完結し、全く読まれていない自作、『気になる牧野さん』も、小説家になろうの方では未だに毎月最低300pvほどは読まれています。とにかくなろうは完結した作品が積極的に読まれる傾向が強く(完結ブーストというものがある)、読者さんも多いので、書けば何もしなくても馬鹿みたいに読まれる事は読まれます。


短所

なろうの世界は競争が激しく、基本的に毎日定期的に更新しないと確かな結果が出せない厳しい世界です。そういう事情もあり、私の場合は、なろうに掲載するときは集中的にでも毎日連続更新できる体制を整えてから、と考えるに至りました。今カクヨムで連載中の悪役令嬢だけがレベルアップできるRPGも、なろうでは一気に連日更新したく、第一章終了後になろうでの転載を再開する予定です。


カクヨムの長所と短所


長所

とにかく書きやすく、他の書き手と比較的交流しやすいところがカクヨムの一番の魅力ではないでしょうか。なろうだと中々コメントやレビューなどはもらえないので、モチベーションを維持しづらいのですが、カクヨムで書いていると執筆する上でのモチベーションはとても維持しやすいです。また、非常に書きやすいサイトですし、PVに応じてインセンティブが入るのも魅力的ですね。おこずかい稼ぎができるところはよいと思います。


短所

ただ、金が絡むと人間は怖いものです。私は金融機関で働いていたことがあるのですが、世の中お金が絡むと人が変わる人が本当に多いです。実際そういうお客様を沢山見てきました。カクヨムは小銭とはいえお金が稼げる投稿サイトなので、テンプレで売れ専ばかりのPVが稼げる作品ばかりが書かれ、読まれて、自由な発想で書かれた独創的な、本当に面白い作品が埋もれやすい傾向にあるのかな? と時々考えてしまいます。現在小説家になろうの方では女性の書き手が増えてきているそうで、ヒットする作品の傾向も変わってきており、有力な小説家になろうの書き手が続々とカクヨムや他のサイトに移動しているという不穏な噂を聞きました。やっぱりみんなどうせ書くならお金が稼げるところで書きたいと考えるのが人情ですからね。カクヨムに多少人が増えてくれるのは良い事だとは思うのですが、もっと読み専が増えてくれて、優れた作品が埋もれないような環境であってほしいな、とは思っています。全然星評価等が低くても、面白い作品は沢山ありますので、私はスコッパーとして、そういう作品を少しでも見つけていけたらいいな、と考えているところです。


ということで、カクヨムと小説家になろうの一長一短を考えてみました。サイトが変われば読まれる作品の傾向がガラリと変わるものなので、カクヨムで受けている話がなろうで受けるかはわからないですし、その逆もしかりです。何でもかんでも同時掲載すればよい、というわけでもないので、同時掲載するときは、キチンとサイト毎に傾向と対策を練って別の作品を投稿していくとよいでしょう。現在私も、小説家になろうの読者の嗜好にあう作品を執筆中です。皆さんも頑張りましょう。







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