第4話現場責任者になる
入社4年目に突入した。失恋はあったが気にしなかった。
すると、ある日課長から、
「お前、夜中の船の仕事は分かってるだろ?現場監督しろ」
と、突然言われた。
3ヶ月、監督の見習いをして晴れて現場監督になったのだ。
船の荷役会社のリーダーと話し合い仕事を進めるのだが、なかなか厳しい。
だって、僕の組はどこの課でも使い物にならないゴロツキばかり。
当時は、「羽弦、再生工場」、「猛獣遣い」と、呼ばれていた。
僕は昼間、輸入車のチェックをして、夕方、夜中の仕事の書類の準備をした。
入港が3時くらいなら、近くでビールを飲んだ。
もちろん、運転手は若いヤツ。
よく、頑張ったと自分を誉めてあげたい。今まで、現場監督は下っ端任せで現場には出て来なかったが、僕は現場の叩き上げ。
書類を作りながら、現場にも出た。書類はちろん英語である。一等航海士と折衝する時は英語だ。だが、いざケンカになれば母国語を話した方がよい。
ある時、一等航海士が日本で名古屋港が一番怖いデス!なんぞ抜かす。
その仕事が終わる時間は朝の8時であったり、夜中の仕事3時であったり、タクシーチケットを良く利用した。
それから、夜中の4時まで営業している寿司屋で飯を食べていた。
だが、夜の寝付きが悪たくなってなってきた。夜勤明けなのに、眠れない。アリナミンをのんでいた。
まだ、27歳の出来事である。
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