285.女神様に丸投げするみたいです。

 土壌の改善については、しばらく保留となりました・・・私がいかに楽をするかが問題なので、できる限り私が関わらない方法が望ましいです・・・

 それまで、作物が作れないというのは問題があるので、ある程度の面積はごっそり土の入れ替えを行いましたよ・・・仕方ないじゃないですか・・・

 オアシスの近くだけでは、田畑が足りませんからね・・・



 「結局、カオリが土を持ってきたのね・・・」

 「仕方ないじゃないですか・・・畑が作れないんじゃ食べ物に困りますから。」

 「まぁ、それはそうなんだけど・・・」

 「色々考えてみますよ。どうせ、しばらくの間は王国と帝国から食糧を買うことになるのですし。」

 「でも、なるべく早めになんとかしてね。」

 アリス・・・やっぱり私まかせですか・・・何も考えてはくれないのですね・・・

 「レイナ、また何か思いついたら言ってくださいね。少しでもヒントになればありがたいですから。」

 「ええ、カオリのためになるなら色々考えてみます。」

 「ちょ、ちょっと・・・それじゃあ私がカオリのために何もしないみたいに聞こえるじゃない。」

 あれ、違うんですか・・・アリスは何もしてくれないんだと思いましたよ・・・

 「わ、私だって、カオリの力になりたいんだから・・・」

 ツンデレですか?可愛いですね・・・とりあえず、2人とも何か考えてくれるようなので、なんとかなるでしょう・・・最後に何かするのは私なのでしょうけど・・・




 人はだいぶ集まってきているのですが、まだ建物の方まで手が回っていないようですね・・・まぁ、近くに資材がないのですから建てることができないのは分かります・・・

 石とか、木材が必要ですね・・・これもなんとかしないといけません・・・砂だけでブロックが作れれば材料なんかいくらでもあるのですけどね・・・そんな砂ないですよね・・・



 砂漠って、本当に足りないものだらけです・・・女神様も中途半端なところがありますね・・・ちょっとくらい、アフターフォローがあっても良いと思うのですよ・・・

 教会でお祈りでもしてわがまま言ってみましょうか・・・小さな願い事がまだ残ってましたからね・・・レイナの時には結局使いませんでしたから。


 「アリスとレイナも聞いて欲しいんだけど、女神様にする小さな願い事がまだ残ったままなの。それで国のことを何か頼もうと思うんだけど、何がいいと思う?」

 「カオリ、レイナの加護で使ったんじゃなかったの?」

 「ええ、女神様が別枠で加護はくれたので、まだ残ってるのですよ。」

 「それでしたら、肥沃な大地だと思います。」

 「レイナもそう思いますか・・・でも、家を建てる資材もないのですよね・・・」

 「そうね・・・いっその事こと森でも貰えば?伐採すれば田畑にできるでしょ?」

 アリス・・・あなた、天才ですか・・・森を伐採して畑ですか。木材はそのまま家を建てる資材に使うのですね。

 「さすがアリスですね。レイナは他にいいアイデアはないですか?」

 「そうですね、資材も一緒に入手できるのであればそれがいいんじゃないですか。」

 レイナも賛成のようですね。それで、お願いしてしましょうか。以前一気に森には出来ないとか言ってましたが、順番に木を増やして森のようにしていって貰うのなら大丈夫でしょう。


 「それじゃあ、教会に行って女神様と話をしてきますね。」

 さっさと行って、早めに終わらせてきたいですね・・・森を作ってもらうにせよ早いに越したことはないですから・・・

 「ねぇ、カオリ・・・あなた自分がどれだけ非常識な発言をしているかは理解してる?」

 「えっ?何かおかしかったですか?」

 非常識って・・・何かありましたでしょうか・・・教会に行くだけですよね・・・女神様とお話ししてお願いをしてくるのですが・・・いつも通りですよね?

 「カオリ・・・アリスは女神様と自由に話せること自体、非常識だと言ってるのだと思いますよ。」

 アリスが頷いてますね・・・そう言われてみれば神様と話ができる時点で異常ですね・・・


 「と、とりあえず行ってきますね・・・」

 このお城のすぐ横に大きめの教会も建ててありますので、そこでお祈りをしましょう。女神様と話をする為に作った教会ですからね・・・


 この教会に感しては管理を王国と帝国から来た協会関係者の方に丸投げしてあります。全てを私が管理するだなんて無理に決まってます。

 教会の建物は作ったのですから、あとはお任せでいいでしょう。私は利用するだけでいいのですから・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る